『V.マドンナ大戦争』(1984)懐かしのアイドルや子役が出演。

 『V・マドンナ大戦争』は中学生の頃に封切られた作品でしたが、じつは原作小説を先に読んでいて、そのあとに映画を見るという現在の個人的なルールからは外れた見方をした作品でもあります。

 ちょうど夏休みで、友人が買った小説を借りてきて読んだのが最初の出会いでした。話の筋としては『七人の侍』の舞台を現在の学校に置き換えたパロディで、当時流行っていた『狂い咲きサンダーロード』『マッド・マックス』などのバイオレンス風味も利かせた感じに仕上げようとしたようです。

 タイトルから連想するのは『ロリ・マドンナ戦争』です。あの映画は隔絶されたど田舎が舞台の血で血を洗うような激しい抗争を描いていましたので、この作品の展開とはかなり違います。

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 主演を務めたのは沖縄からやってきたアイドルですぐにもといた場所に戻っていった宇佐美ゆかりです。脇を固めていたのがケンちゃんシリーズ(洗濯屋ではない!)に出演していた人気子役だった斎藤こず恵がちょっと太った思春期のころに登場している貴重な作品でもあります。

 彼女を最後に見たのもこの作品なので、その後はどうしたのかは定かではありません。主演の宇沙美ゆかり
と幼少時から知っていた斎藤こず恵以外では中村繁之、渡辺祐子、速川麻樹、黒羽まゆみ、ソフィー、今野りえ、麻生肇、片山由香、坂井徹、柄沢次郎、時任三郎、ミッキー・カーティス、村上里佳子、蜷川有紀(叔父は蜷川幸雄。敵のラスボス役)らが出演しているというクレジットが出てきますが、ラストの4人以外はもはや誰が誰だか分からない状態です。

 こんな感じの作品はアイドル映画によくあり、セイントフォーやおにゃん子なども映画に出ていましたが、たぶん今見るとほとんど分からないのでしょう。もちろん、昔はだいたい顔と名前が一致していたものの、業界に生き残っていない人に関してはほぼ覚えてもいない。

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 チェッカーズや吉川晃司もいくつかの映画に出演していましたが、後の対立やNGなども多くあるようで、ビデオ時代には販売されたり、レンタルに並んでいたモノがDVD化されないというのもよくあります。まあ、単純に需要がないというのも大きいかもしれない。

 仮に販売して、資金回収できる算段が付くのであれば、お金第一主義の業界なので、手段を尽くして出してくるはずなので、儲けの見込みがないから出さない、もしくはあとあとの面倒の方が鬱陶しいから放って置こうという判断になっているのでしょう。

 実際、AmazonでDVDを探してみようとしましたが、出てくるのは大昔のビデオテープが5000円で出品されているだけで、DVD化されている形跡はない。そんな歴史の彼方に追いやられている今作品ですが、ぼくはたまたまこの作品のビデオテープを持っているので、光を当てるべく、30年以上の時空を超えて、今回、記事にするべくビデオデッキに掛けて見ました。

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 さいわい、巻き込みは無いようで、再生が始まりましたので、根気よく見ていきます。学校の生徒会予算300万円を“年貢”のように奪いに来る柳生軍団(www)との全面対決のために斎藤こず恵が知り合いのつてを頼りに用心棒となる宇佐美ゆかりら七人をかき集め、“農民”と化している無気力な全校生徒たちを教育しながら、襲撃に備えて行く。

 途中、喫茶店での打ち合わせシーンでは「乾杯しよう!」「ビール!」などという言葉が飛び交うなど今ではアウトになってしまう会話が出てきます。決戦シーンは粗が目立つ日中ではなく、夜間決戦を選んでいます。暴走族の迫力や火薬を多く使う見せ場が多いので、正しい選択だったと思います。

 女子プロレスラー、モトクロス・レーサー、花火職人、スケバン、コンピューターオタク、売春婦、アクション女優という強いんだか、弱いんだかよく分からないメンツを集めての決戦は序盤で用心棒側が勝ち、中盤は各個撃破でボロボロに粉砕されるものの、最終戦では反撃して勝利するという流れになっています。

 今の目で見れば、チャチだなあとか言えますが、それなりにアクションは頑張っていますし、良いものを限りある予算内で仕上げていこうとする意志は感じますので、批判的に見るだけでなく、作品を楽しみたい。

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総合評価 52点


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この記事へのコメント

蟷螂の斧
2019年04月17日 16:59
何とこの映画を記事にされていたんですね

>宇沙美ゆかり

大型新人という感じでした。

>中村繁之

菊池桃子主演のドラマ「恋はハイホー!」でCM制作会社のヤリテ若い社員でした

>野沢尚

この映画の脚本担当だったんですね

>ファンからするとこういう曲もまたジョンらしいなあと思います。

仰る通りです「It's only love」「Run for your life」「And your bird can sing」最高です
2019年04月18日 00:29
こんばんは!

>何と
たまたま現物を持っているので、書いてみましたwww
つたない描写も多々ありますが、高く評価される『ぼくらの七日間戦争』とともに思い出の映画です。

>最高
ジョンの歌は聴く人に向けて語りかけてくるような魅力があり、CDに満足できないぼくはレコードを再び集めていますw

ではまた!
蟷螂の斧
2019年04月18日 21:21
>斎藤こず恵がちょっと太った思春期のころ

彼女も過去に色々あった人生のようですね。
でも、今は声優養成所の講師として頑張っている

>ぼくらの七日間戦争

これも未見です

>ジョンの歌は聴く人に向けて語りかけてくるような魅力

良い事を仰いますねー
ジョンが説得力のある歌い方をする「Happiness is a Warm Gun」がビートルズの最高傑作だと言う人もいます
2019年04月18日 23:55
こんばんは!

>講師
表舞台で見ないはずですね。いろいろあったんでしょうね。

>ぼくら
初々しい魅力全開の宮沢りえが主演しています。透き通るような肌と綺麗な瞳にヤラレますよwww

>最高
この前レコード屋さんでホワイトアルバムを視聴しているとオーナーさんも同じようなことを言っていましたが

話をしていると「こんな歌を唄うから撃たれちゃうんじゃないかなあ」という結論になりましたwww

ではまた!
蟷螂の斧
2019年04月19日 22:02
>「こんな歌を唄うから撃たれちゃうんじゃないかなあ」

そんな悲しい事を言わないで下さいよ・・・

>初々しい魅力全開の宮沢りえ

なぜかその翌年の曲「ドリームラッシュ」と言う曲を思い出しました。

>いろいろあったんでしょうね。

過去よりも未来

>『狂い咲きサンダーロード』

これも未見です

金曜日終了。お疲れ様でした
用心棒
2019年04月20日 14:40
こんにちは!

まあ、もともとの意味は性交後のブツの話ですし、かなり際どい歌詞でしたね。
>ドリーム
ポカリや白鳥麗子のCMやとんねるずとのコントなどが印象深いですよ。
>サンダー
未見であれば、一度は抑えておきたい作品だと思いますよ。
ではまた!
蟷螂の斧
2019年04月20日 22:21
>蜷川有紀

猪瀬直樹氏と昨年12月に結婚二人とも初婚?

>かなり際どい歌詞

他にもビートルズ版ポルノソングがいくつかあると評論家が言ってました

>とんねるず

「銀ちゃんが行く 続・蒲田行進曲」一度でいいから再放送して欲しいです
2019年04月20日 23:15
こんばんは!

>ポルノ
翻訳されると堅苦しくなり、オブラートに何重にも包まれてしまい、なんだか意味が分からなくなりますが、ネイティブの人は本当の意味が分かるから、よりダブル・ミーニングなどで楽しめますね。羨ましいですよ。

>再放送
ノリダーなんかも見たいのですが、石ノ森プロとの話し合いで、企画として放送するのは許可したが、再利用は一切してはいけないという契約だったようですね。

ではまた!

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