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zoom RSS 『テッド』(2012)まさかの大ヒット。エロ熊のぬいぐるみなのに…。ギリギリのリアリティ!

<<   作成日時 : 2015/08/23 21:03   >>

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 まさか『テッド』がたいして注目されることもなく公開されたとき、いったい誰がまさかの続編を観るために初日の映画館に並ぶと想像しただろうか。

 まったく期待されていなかったのにフタを開けてみると予想外の大ヒットになってしまう作品は多く、ジョージ・ルーカスの『スターウォーズ』は最たるものです。今回の『TED』もそうした作品のひとつで、今月末には続編まで公開されます。

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 エロいテディベアという主人公設定は下手を打つと『コアラ課長』のような最悪の作品を生み出しかねませんが、陳腐になるギリギリ手前で踏み止まった。テッド役のセス・マクファーレンは今回、監督・原作・脚本・主演(ぬいぐるみだが。)・音楽とマルチな才能をいかんなく発揮している。

 主人公はぬいぐるみのテディベア、その他の俳優陣にもとりわけスポットが浴びせられていたわけでもない。いわゆる巨額の宣伝と共に鳴り物入りで全国上映されるような要素はまるでない。

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 さすがに日本で上映される頃には評論家の町山智浩が太鼓判を押し、宣伝に壇蜜を使ったりしていたので、記憶している方も多いでしょう。今回の日本の宣伝部隊には有吉弘行とAKB48のオリジナル・メンバーである埼玉県から来た小嶋陽菜が任命されています。

 記者会見時に有吉が小嶋に毒舌を浴びせていましたが、彼らはお互いに売れていない5年以上前から番組(ネ申テレビ)で共演したり、有吉AKB共和国では小嶋をアシスタントに起用していて、もっと辛辣な言葉でいたぶっているので、関係性を知っているファンからすると、あの程度では生ぬるいとしか思わない。

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 大人の事情はともかく、来週始まる第二弾を前に復習の意味を込めて、TSUTAYAさんからDVDを借りてきました。一歩間違えば、とんでもなく陳腐なコメディに堕落してしまいますが、ギリギリのところでリアリティが勝っている感じなのでしょう。

 ぬいぐるみにも感情移入出来るのかと言われるかもしれませんが、ぼくはゴジラ映画ファンなのでまったくなんの問題もありませんでした。本来は可愛いはずのテディベア。女の子達の永遠のアイドルだったはずのテディベアがまさかのエロエロ野郎という設定の勝利でしょう。

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 ただすべてのテディベアが愛されている訳ではない。今から10年ほど前にあった話ですが、当時女子大に通っていた知り合いの娘がいて、彼女から急に電話が入り、慌てた感じで捲し立てるのでまずは落ち着かせ、状況をゆっくりと話させました。

 すると彼女が言うには数ヵ月前から知らない男から電話が掛かってきたり、部屋のポストに手紙が入っていたりすることがあったので最近になって、オートロック式のマンションに引っ越ししたそうでした。

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 そして昨日は彼女の誕生日だったらしく、夜中に帰ってきてそのままお昼まで寝ていたそうなのです。そして起きてみて、部屋の外に出ようとしたら、玄関の扉のところに薔薇の花束と手紙、そして1メートル近くあるテディベアが置かれていたとのことでした。

 彼女がどうしたらいいですかと聞いてきましたので、落ち着かせるためにも、とりあえずは大屋さんに連絡して、「熊が出た!」って言えと伝えました。

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 得体の知れないテディベアですし、中に盗聴や監視カメラなどが入っていたら気持ちが悪いので、さっさと捨ててもらうか、警察に連絡して調べてもらうかも伝えましたがそこまでは良いとのことでしたので、撤去してもらうだけでその場は収めたようです。

 だいぶんと脱線しましたが、テディベアにもいろいろな運命が待ち受けているようです。最近は気持ち悪い男も多いようですので、娘さんがいる家庭は注意が必要です。

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 子供のころのクリスマスの夢が叶い、親友クマのテッドと巡り合った主人公でしたが、腐れ縁になり、しかもテッドはとんでもないヤツで、朝からマリファナを吸い、職場では同僚をたらしこみ、パーティではコカインをキメる。

 生きているテディベアということで全米の注目を浴び、有名クマとして過ごしている。ファンの女の子にはとても優しく(綺麗なお姉ちゃんのオッパイを触り放題)、ファンの男の子にはとても厳しい。有名人にも知り合いはいて、ノラ・ジョーンズ(ラヴィ・シャンカールの娘さんですね。)ともかつて肉体関係があったそうだ(笑)

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 幼馴染だったり、腐れ縁がある友人との関係は切りたくとも切れない場合が多く、付き合いを切ろうと思えば、遠くへ引っ越しするか、転勤で移動していくしかない。

 こんなに真剣に観なくとも良いのでしょうが、どうしても表面上の風俗ネタや映画オタクネタ以外のバカバカしいが羨ましい濃密な友人関係にも意識が向ってしまう。

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 まあ、セリフや表現はかなり下品でえげつないものです。他人の部屋にデリヘル嬢を4人も連れ込み、覚せい剤をキメて、しかもスカトロプレーをやらかし、リビングにウンコをぶちまける。かなりひどいです。ただやっているのはテディベアなのでどこか憎めない。

 ぬいぐるみの擬人化ですから、裏返せば、こんな感じのとっちゃんぼーやが周りにいて、いつもトラブルばかり起こしている状態を想像すればよいのでしょうね。

 子供時代への決別、ピーターパン・シンドロームからの脱却がテーマなのだろうか。恋人がいても大人になり切れない男が増えているということなのだろうか。『フラッシュ・ゴードン』に心底ハマり、サム・ジョーンズとの出会いが決定的な破局に繋がってしまう。

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 あちこちにブラック・ジョークや自虐ネタ(ファーファの会計士とか笑ってしまいますww)、映画ネタが満載されているのはかなりポイントが高い。『ET』『スターウォーズ』『フラッシュ・ゴードン』『ダーティ・ハリー』『トップ・ガン』『ファイトクラブ』『エイリアン2』。

 いったい誰が今頃、『トップ・ガン』に出演していたトム・スケリットを覚えているのだろうか。『フラッシュ・ゴードン』のサム・ジョーンズにしてもまさかこれほどスポットライトを浴びるとは思ってもいなかっただろう。

 そもそも『ピノキオ』ですね。ピノキオがもし木の人形のまま成長したら、大人の彼は現在ならどういう大人になっていたのだろうか。そんなガキを見捨てることなく、彼と付き合うヒロインのミラ・クルスが聖母に見えます。

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 つまりこの映画はキャラクターを美化するディズニー商法へ中指立てておちょくる最高のアンチテーゼとして捉えるのも楽しい。キャラクター・グッズはテディベアだから可愛らしいが、中身はあくまでもエロオヤジクマなのです。表面は可愛らしくとも中身はドロドロしているという皮肉でしょうか。シュレックもこういう要素がありますが、さらに強化した感じです。

 個人的に大好きなのはマーク・ウォールバーグ(ジョン・ベネット役。つまりテッドの親友)とテッドとのド派手な大喧嘩シーンです。ぬいぐるみなのに強烈な激怒とともにマークに殴り掛かり、マウント攻撃や凶器での殴打を繰り出すタイガー・ジェット・シンのようなファイトに大笑いしてしまいます。

 この映画に登場するふたりのジョーンズの役回りで見ていくと本来はビッグ・ネームであるノラ・ジョーンズがカメオ出演の枠を超えていないのと対照的に、大昔のスターであるサム・ジョーンズが昔の雄姿と現在の彼が伝説的スターとして活躍するのが楽しかった。

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 クリスマスでプレゼントをもらうシーンがいくつも出てきますが、そのうちの一人の少年がもらうダースベイダーの顔型の箱を開けると中から10数体のスターウォーズ・フィギュアが出てくるというのがあり、何気に「いいなあ!」と思ってしまったり、彼女からの電話の着信音が帝国軍のテーマだったのはスターウォーズ・ファンには嬉しい。

 下ネタがオッケーな方ならば、スーパーの倉庫でレジ係の若いオネエチャンとバンバンやりまくるシーンも最高に笑えます。テディベアが正常位でバンバン腰を振る様子はお下劣極まりなく、子供とは見れないでしょうが、大人なら楽しめる。

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 また倫理コードなどの関係でなかなか最近ではないが個人的に笑えたのは誘拐された家から脱出する過程ででぶっちょのガキを問答無用でぶん殴って気絶させた挙句に放置していくシーンが最高でした。R−15なんて糞くらえという意気込みが素晴らしい。

 下品だが、カラッとドライなアメリカ的なブラック・ジョークを笑える方、また80年代のSF映画群を見つくした方ならば、しっかりと楽しめるでしょう。たしかに評判がよくない方のスーパーマン俳優のブランドン・ラウスは30年経っても批判しか浴びないでしょう。

 今度の続編はどれくらい悪ノリがぶち込まれているのかは知りませんが、期待を裏切らないお下劣さとアイロニーに満ちた作品に仕上がっていることを楽しみに映画館に向かいます。

総合評価 75点


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