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zoom RSS 『ムーミン』(1972)岸田今日子の懐かしい声はもう聞けない。

<<   作成日時 : 2013/06/23 21:52   >>

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 今を遡ること数十年、子供のころに大好きだったアニメを懐かしさからもう一度見たくなり、色々と探してみてもお目当ての作品にたどり着くのは実は難しいことが多い。

ねえムーミン
こっち向いて
恥ずかしがらないで
もじもじしないで
おねんねネ

あらまあ
どうして
けどでも

わかるけど、男の子でしょ
だからねえ
こっち向いて



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 かつて毎週のように聴いていた懐かしの歌と懐かしの岸田今日子の声を聞きたくなり、休みの日に近所のTSUTAYAに行くと、たしかに『たのしいムーミン一家』というトーベ・ヤンソン原作のアニメ・シリーズのDVDがたくさん並んでいます。

 「あった!あった!」とウキウキと喜び、データ内容を確認しようと裏返して、説明を読んでいくと何かが違うことに気づく。そう。並んでいるのは1969年放送のオリジナルや1972年放送(よくごっちゃに放送されていたそうです。)の慣れ親しんだ絵柄や声優ではなく、まったく新しい別物なのです。

 『キャンディキャンディ』とは事情が異なるものの、原作者が瑞鷹製作の丸みを帯びたキャラクター・デザインや独自の世界観を毛嫌いしてしまったために、ぼくらが大好きだったムーミンがテレビ放送はもちろん、DVD化も許されない状況になっているのです。

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 1989年以降は放送されていないので、当時の再放送を録画されていたという方は大切に保管し、テープにカビが生える前にDVD化されたほうが良いでしょう。

 新しい版はありますが、ぼくらが見たいのは子供の頃に見た1969年版や1972年版なのです。語弊はありますが、原作者の意向がどうであれ、出来上がった日本版ムーミンこそが思い出深いですし、愛着もあります。

 ムーミン一家や孤高の旅人スナフキンを毎週見てきたぼくらにとっては現在TSUTAYAに置かれているムーミンは感情的に何も揺さぶることはなく、感動も与えてはくれません。

 ずっと大昔に流通していたVHSビデオは一巻あたり二話収録で、ヤフオクでは安いもので1000円弱、高いものならば5000円以上はします。仮に全巻をコツコツ集めようとすると1972年版で26巻になり、かなりの出費が予想できますし、オークションでの流通量も少なく、なかなか揃いにくい。

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 1969年版に関してはかつてLDが全話リリースされていましたが、ビデオは『夢の巻』と『愛の巻』というセレクションが出ていたのみでした。

 最近になって、よく使わせてもらっているレンタル・ビデオ屋さんから1972年版の全巻26本の在庫を借りることに成功しましたので、時間をやりくりしながら、ちょっとずつ見ています。

 さすがに経年劣化によるノイズがあり、お世辞にもDVDやBlu-rayのような綺麗な映像とは言えません。が、ヤンソンの遺族が金に困らない限りはぼくらのムーミンをBlu-rayやDVDで楽しめる日は来ない確率はかなり高い。

 その点を考慮すれば、古いVHSビデオでも非常に希少価値があります。もし見られるとしたら、ディズニー映画の廉価DVDと同じように、あまり聞いたことのない会社がリリースしてくるのを待つしかなさそうです。

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 ビデオを再生すると、ムーミン一家、スナフキン、ノンノン、ニョロニョロ、スニフ、ミムラとミイの姉妹、署長さんなど懐かしい顔ぶれが目の前で再び動き出しています。

 数十年振りに聴いた、スナフキンが歌う『おさびし山のバラード』は感慨深い。第6話『スナフキンが帰ってきた』ではギター・ヴァージョンではないヴォーカル付きで聴くことができます。

 スタッフ・ロールを見ていくと懐かしい声優さんたちが多く出演されていて、女優の岸田今日子はもちろん、広川太一郎や滝口順平、最近もCMでミイの声で出演していた堀絢子、富田耕生、そしてエンディング・テーマを歌っていた峰不二子でお馴染みの増山江威子、さらに作詞が井上ひさしだったりしたのはあらためて驚きました。

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 キャラクターと歌は覚えていましたが、内容に関してはまったく忘れてしまっていて、見ていても新鮮な驚きが多いのもなんだか興味深い。お話しは二の次で、ムーミンたちキャラクターに会うのが楽しみで毎週見ていたのでしょう。

 警句的エピソードやビターテイストの終わり方のお話も多く、最近の子供向けの甘っちょろさとは一線を画しています。放送されてからすでに40年近くが経とうとしています。

 それでも色褪せない魅力はさすがのクオリティーです。現在のCGアニメには無い、セル画ならではの温もりがこもった作品で育ったぼくらには忘れ難い作品の一つです。ちなみに東映まんが祭りではテレビ放送の第2話『春を呼ぶ火祭り』を映画用にブロー・アップして上映したそうです。

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 この『春を呼ぶ火祭り』も淡い恋や悲しい別れを扱ったムーミンらしいエピソードのひとつで強い印象を与えてくれます。さあ、全52話の最終話『さらばムーミン谷』を見終えるのはいつになることやら。

 原作者からの度重なるクレームや製作自体も予算を大幅に超過してしまったために赤字作品となりました。みんなの思い出のアニメとなっているのに業界内では評判が悪く、忌み嫌われてしまっているのは信じられませんし、ファンとしては受け入れがたい。

 ぼくが最初にムーミンを見たのは幼稚園に行っていた頃ですので、40年近く前になります。お気に入りのお弁当箱はアルミ(?)製でスナフキンがギターで演奏している絵柄でした。

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 ぼく自身も長い間使っていましたが、弟もこれが好きで、その後引き継がれていきました。色々と思い出がある素晴らしいアニメですので、ぜひ復活させてほしい。

 0話『ゆめゆめゆめ』(つまりパイロット版でしょうか?)から始まり、52話『さらばムーミン谷』までの合計53話には思い出がたくさん詰まっています。

 『ちいさなバイキング ビッケ』『ガンバの大冒険』『アルプスの少女ハイジ』とともに大好きな作品ですが、『ジャングル黒べえ』『キャンディキャンディ』と同じく視聴はかなり難しい。

ではまたね!

ウンパッパ!

総合評価 80点


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コメント(2件)

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『楽しいムーミン一家』もそれはそれは良いアニメなので、このように言われるのは少し哀しいです。
深みのある名エピソードもたくさんありますし。
もんもん
2013/06/25 09:05
 こんばんは。

人それぞれに思い入れが深いアニメがあるということです。とりわけ小さいころに見たものほど大切な思い出になっています。

新しいものが好きな人もいれば、昔のやつが好きな人もいます。ドラえもんを今見ている子供には新しい声優陣がなじんでいるでしょうし、昭和世代には大山のぶ代さんの声を聞くだけで、思い出がよみがえるでしょう。

良い悪いではないでしょうね。
用心棒
2013/06/26 01:06

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