テーマ:映画(マ行)

『四人の復讐』(1938)ジョン・フォード監督の撮った異色の現代劇。

 WOWOWシネマの深夜帯をぼんやり見ていると、一本のモノクロ映画が始まりました。タイトルは『四人の復讐』とあります。内容は軍の機密を知って、謀略にはまって汚名を着せられて不名誉除隊させられた高潔な軍人が帰宅後に殺害され、残された四人の息子たちが彼の名誉を回復させるまでを描いた作品です。  90分にも満たない尺に復讐劇、犯罪サスペ…
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『ミミズバーガー』(1975)悪趣味極まりないクソ映画!でもレンタルはずっと貸し出し中だった(笑)

 レンタルビデオ最盛期だった80年代後半、ホラー映画コーナーに行くと必ず隅っこの方に置かれていたのが『ギニーピッグ 悪魔の実験』と『ミミズバーガー』でした。  前者のシリーズは宮崎事件の影響で未だに国内では正式に販売されていませんし、後者の『ミミズバーガー』もボロボロのVHSビデオがTSUTAYAでずっと貸し出し中になるほどの隠れ…
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『マイク・ザ・ウィザード』(1988)これを見て、楽しくなけりゃ映画ファンじゃない?

 部屋の整理をしようとして、押入れ奥のビデオの段ボールを引っ張り出してきました。ふいにある作品を見たくなり、ガサガサと箱の中を探していたのですが、この作品のビデオテープを発見したので、数年振りに一本のビデオを見直しました。  20年物のVHSテープはさすがに劣化してきましたが、内容はいまだ色褪せることなく、ぼくら特撮映画ファンの心…
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『未知との遭遇』(1977)昔見た時はSF大作、今日見たら、中盤はまるで異常者の映画…。

 今年の元旦、映画の見初めに選んだのは『未知との遭遇』でした。この映画を最初に見たのは小学校の高学年だったと思います。ただ公開当時のもっと小さいころからすでにこの映画の存在は知っていましたので、そうとう一般の大人たちの認知度は高かったに違いない。   日本では1978年公開で(アメリカ公開は1976年の後半。ぼくの記憶では1978…
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『マネー・ボール』(2011)アスレチックスの快進撃を支えたGMビリー・ビーンを描いた実話作品。

 その昔、ブラッド・ピットが『セブン』『12モンキーズ』に出演していた頃、一緒に見に行った友人は「ブラッド・ピットの映画って、カッコいいけど意味が分かんないの…。」とよくこぼしていました。  たしかにその後に出演していた『ファイト・クラブ』も単純とは言い難く、どちらかというと難解な部類に位置付けられる作品でした。ぼくの周りでは“カ…
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『マンディンゴ』(1975)アメリカのタブー“奴隷牧場”を暴いた問題作!『ルーツ』の裏側を知れ!

 60年代後半から70年代中盤にかけてのアメリカ映画界で、『トラ・トラ・トラ!』で知られるリチャード・フライシャー監督が撮った問題作はふたつほどあり、一本はつい先日、記事にした『絞殺魔』であり、もうひとつが1975年公開の『マンディンゴ』です。  ハリウッド映画ではメジャーであるパラマウントがジェームス・メイソン(農場主)、ペリー…
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『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(2011)

 来週木曜日の6月9日にはファンによる毎年恒例の人気投票である選抜総選挙の結果開票が行われるわけですが、別にこれの結果によりメンバーの一年間の立ち位置が変わるわけではない。  あくまでもグループ22枚目のシングル曲のメンバーが歌う立ち位置が決まるだけです。アンダー・ガールズ(シングルのカップリングを歌う四十位までのメンバー)に漏れ…
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『Mishima:A Life in Four Chapters』(1985)封印作品だが…。

 わが国では未公開だった今作品でしたが、海外での公開年度が1985年ということもあり、邦画ファンにとって今となっては鬼籍に入った方やテレビで見かけなくなった懐かしい人々も多いので、まずは出演していた俳優陣の豪華さから見ていきたい。  緒形拳(三島由紀夫)、塩野谷正幸(森田必勝)、三上博史(楯の会)、織本順吉(長官)、加藤治子(女優…
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『未来少年コナン』(1979)超自然児コナンの冒険譚!魅力的なキャラクターが躍動!

 現在の視聴者のようにアニメ作品の裏方である製作者たちや声優たちの名前を意識することなく、ぼくには子供の頃に純粋にひとつのテレビ・アニメとして毎週楽しく見ていた番組が三つありました。  タイトルは『ルパン三世』『アルプスの少女ハイジ』、そして『未来少年コナン』でした。奇しくもすべて宮崎駿が関わっていた作品群なのです。  心理…
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『燃えよデブゴン』(1978)ここまで動けるとは!最初に見たときは衝撃的でした!?

 ここ数年、というか10年以上、ほとんど見かけることもなくなっていたかつてのスターであるサモ・ハン・キン・ポーを特保飲料のウーロン茶のCMで見たときはかなり懐かしく思い、また白髪に白いものが混じっている様子を寂しくも思いました。  日本では活躍している感じはありませんでしたが、香港ではどうだったのでしょうか。ヒットした作品であれば…
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『MW-ムウ-』(2009)手塚治虫の生誕記念映画にしては残念な結果でした。100周年に期待だ!

 『MW-ムウ-』は日本が世界に誇る漫画界の巨人、手塚治虫の生誕八十周年記念映画として製作された作品です。『ブラック・ジャック』『鉄腕アトム』『ジャングル大帝レオ』『リボンの騎士』など多くの傑作を持つ彼の作品の中から、なぜこれが選ばれたのかは不明です。  生誕記念映画ということで製作者の気合いが入っているのは分かりますし、宣伝に力…
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『めぐり逢えたら』(1993)最近ラブコメをたくさん観ています。まあ、いいかあ…。

 ミュージカル以外にはあまり食わず嫌いもなく、どんなジャンルの映画も見続けておりましたが、最近仲良くなった女性がめちゃくちゃラブコメが好きで、その手の映画の話で盛り上がっています。彼女は20代前半ですので、1990年代後半以降の映画を観ているようです。  出てきた映画は『めぐり逢えたら』『ニューヨークの恋人』『ユー・ガット・メール…
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『ミステリアス・ピカソ』(1956)芸術家のタッチを堪能できる実験作品。素晴らしい!

 今回採り上げた『ミステリアス・ピカソ』は単なる芸術家の絵画制作過程を追ったドキュメンタリーではない。何しろスタッフが群を抜いている。監督としてこの作品を仕切ったのは『情婦マノン』『恐怖の報酬』などの秀作を持つアンリ=ジョルジュ・クルーゾーなのである。  気難しい、厄介な芸術家と渡り合うには無名の監督では務まらない。名声と迫力に気…
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『メトロポリス』(1984)サイレントの名作に80年代ポップナンバーを結びつけると…。

 総合評価72点  現在は入手不可能になっている『メトロポリス』(1984)サウンド版はIVSのサイレント版では収録されていなかったオリンピック・シーンなどが挿入されていたり、ヨシワラ・クラブのスチールなどを挿入するなどしていて、元のイメージに何とか復元しようという作り手の意図が伝わってきました。  1920年代に公…
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『メトロポリス』(1926)<第二部>デカダンス、混迷、不信…。ドイツの世相が凝縮されている。

 このSF映画の傑作『メトロポリス』で、もっとも重要な俳優である主演女優、ブリギッテ・ヘルムが一人二役で表現したのは対照的なマリアとアンドロイドではある。ヴィジュアルとしては二つの役は別物ではあるが、暗喩としては『ジギル博士とハイド氏』のように、ひとりの人間の二面性であるとも取れる。  扇動者(アンドロイド)と救世主(マリア)の差…
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『メトロポリス』(1926)<第1部> SF映画の金字塔にして、映画芸術の真価が分かる傑作。

 総合評価 98点  メトロポリスという言葉の響き自体がすでになんとも興味をそそるではありませんか。しかもフリッツ・ラング監督によって、この作品が製作されたのは1926年ですから、いまから80年以上前の作品ということになります。  では、そんなものは古臭くて、とても観れたものではなかろうというのは大間違いです。細部のみならず…
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『ミッドナイトイーグル』(2007)スケールは大きいが、設定がスカスカでご都合主義なのが…。

総合評価 62点  現在公開中で松竹のお正月大作映画として成島出が監督を務めた『ミッドナイトイーグル』についての賛否両論はかなり多く、どちらかといえば否定する意見が多いように思います。  主な不満点は以下の通りであろう。まず台詞では、明らかに誰でも分かる北朝鮮と思われる敵対国家の名称を特定せずに「某国」で最後まで通してしまう…
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『殯(もがり)の森』(2007)河瀬監督自身、二度目のカンヌ映画祭受賞作品。

 河瀬直美監督がカンヌ映画祭グランプリを受賞した『殯(もがり)の森』は冷静にストーリーのみを追っていくと、恐ろしいほどに単純な映画であると言わざるをえない。 <以下ネタバレバレなので、観に行く予定のある方は要注意です。>  冒頭に土葬される風習の村での葬式の様子が克明に描かれる。俯瞰と長回しで捉えられた時の侘…
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『萌の朱雀』(1997)河瀬直美監督が最初にヨーロッパで認められた美しい作品。

 『萌の朱雀』は奈良県出身の河瀬直美監督がその名をはじめてヨーロッパ及び日本(なぜか日本では海外で評価されるまではまったく一般に評価されない。)に知らしめた記念すべき作品である。  『殯(もがり)の森』がカンヌ映画祭でグランプリを獲得したため、彼女の名前が再びマスコミ等で脚光を浴びるようになったが、せっかくの受賞を、単なるブームと…
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『名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌』(2006)映画シリーズ10作目の顔見世興行。

『名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌』(2006) 青山剛昌原作の大ヒット・コミックスと毎週放映されているアニメ番組、さらに定期的に発表される劇場版の最新作です。  作品の出来栄え自体は悪くないのですが、いい加減マンネリ気味で、コナン君や怪盗キッドらの無意味にこねくり回す推理と事件解決法には現実味がまるで無い。それが楽しいのは百も承知…
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『マタンゴ』(1963)男女七人キノコ物語。ゾンビ映画やモラル的な寓話としても鑑賞可能。

 人間性とは何か?自然に適応するとはどういうことか?生存するために必要な行為である「食」を制限された時に、人間たちはいかなる行動を取るのか。理性が勝つのか、生命体としての欲望が勝つのか、野性とは何なのか。  置かれた住環境に合理的に適応して行くことを野生と言う。その環境に適応できない者に待っているのは環境、そして適応した者からの拒…
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『ミイラ再生』(1932)ボリス・カーロフの演技が光るラブロマンス・ホラー。

 何年か前に製作されてヒットした『ハムナプトラ』はこの作品のリメイク作品であるが、特殊撮影に頼りきりだった『ハムナプトラ』とは違い、この『ミイラ再生』はドラマ部分に重きが置かれている。そのため派手な立ち回りや特撮シーンを期待する人には満足できない作品かもしれません。  この作品の主役を務めたのはボリス・カーロフでした。ボリス・カー…
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『モスラ対ゴジラ』(1964)♪マハラ~ マハラ モスラ~♪ゴジラが悪役だった最後の映画。

 本多猪四郎監督、田中友幸製作、伊福部昭音楽、円谷英二特撮に加え、関沢新一脚本、主演に宝田明、助演にザ・ピーナッツというゴジラ映画としては平田昭彦を除くほぼベスト・メンバーが出揃った作品となったのが、この『モスラ対ゴジラ』です。  基本的にゴジラ映画では、ゴジラの対戦相手が勝負に勝つか引き分ける場合に限り、「ゴジラ対OO」ではなく…
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『モスラ』(1961)綺麗なモスラと薄汚い人間たち。『モスラの歌』は古関裕而作曲だった。

 モスラというと、あのヴィジュアル性がもちろん強く印象に残るキャラクターです。そして、さらにこのモンスターを怪獣映画のベビー・フェイスとして不動の位置に押し上げたのが、ザ・ピーナッツが演じた小美人と彼女らが歌う『モスラの歌』でした。  ♪モスラ~や モスラーー ドンガンカッタームヤ~ インドンムー♪(モスラー以下は適当です!だって…
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『M:Ⅰ:Ⅲ』(2006)スパイ大作戦のパート3!マクガフィンが登場するのが嬉しい!

 公開前の大掛かりなプロモーションも記憶に新しい、J・J・エイブラムス監督、トム・クルーズ主演による大ヒットシリーズ『ミッション・インポッシブル』の第三作目に当たるのが、この 『M:i-3』ということになります。  前二作をまったく知らなくとも、一般の人が観て、十分に楽しめるであろうという「いかにもハリウッド」な作品には仕上げられ…
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『マルタの鷹』(1941)ボギーの魅力が画面を覆いつくす。ダンディー!カッコイイ!ヒロインは?

 ジョン・ヒューストン監督はまだ名声を得ていなかった駆け出しの時期に、素晴らしい俳優達に囲まれて、この作品の映画製作に携わる事になりました。『マルタの鷹』は主演にハンフリー・ボガートを迎え、脇にもシドニー・グリーンストリート、ピーター・ローレという稀代の名優を配して、名作ハードボイルド・アクション映画として後世に残る栄誉を得ました。 …
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『マジカル・ミステリー・ツアー』(1967)ビートルズが自分よがりに作ってしまったクズ映画。

 ポップ音楽史上、もっとも意義のあるアルバムだった『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』が大成功を収め、意気軒昂だったビートルズの陰で、一人のスタッフが亡くなりなした。彼の名前はブライアン・エプスタインで、長年ビートルズのマネージャーを務めてきました。アメリカでの成功も彼の企画力と熱意が功を奏してのものです。 …
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『模倣犯』(2002) 自分の意見を持つ者は異端か?世間体など気にせずに、冷静に見ましょう。

 映画を評価する時、もっとも一般的なやり方として、ストーリーが「面白かった」、「つまんなかった」で済ましてしまい、「何故、面白かったのか」、もしくは「何故つまらなかったのか」ということまで、突き詰めて語られている事はあまり無いようです。それは通常の会話だけではなく、雑誌もそうですし、映画雑誌でも、ストーリーと演技にしか触れていないことも…
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『未知との遭遇』(1977)スピルバーグは素晴らしい監督なのです。もっと、こんなの作ってよ。

 1977年に公開され、全世界で、超のつくほど大ヒットしたSF作品が、この『未知との遭遇』です。監督は『激突』(1971)、『ジョーズ』(1975)と素晴らしい企画をもとに、映画監督として確実にステップ・アップしてきたスティーブン・スピルバーグでした。  今では『カラー・パープル』、『太陽の帝国』、『シンドラーのリスト』、そして去…
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『宮本武蔵』(1944)溝口健二監督、絶不調時代の作品。ひどい出来栄えです。

 1944年製作で、中途半端な国策映画の臭いがする、ほとんど溝口健二監督らしさの見えない作品です。なんのために、わざわざこのような無意味な作品が作られたのか、理解できません。孤高の剣聖と呼ばれた宮本武蔵の生き様を、勇壮に描くわけでもなく、かといって溝口監督らしく、武蔵と女との情念のもつれを描くわけでもなく、菊池寛の原作に忠実に描くわけで…
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