テーマ:映画(サ行)

『執事の眼』(1950)ホラーの老舗、ハマー・フィルム製作の異色南国風ラブコメ。

 ハマー・フィルムという映画会社の名前を聞くと、ホラー映画ファンが思い出すのはクリストファー・リーやピーター・カッシングが出演していた血みどろ作品群でしょう。  しかしながら、それだけでは経営が成り立つわけはなく、実はあまり知られてはいませんが、ラブコメなどを製作していた実績があり、歴史に埋もれてしまっているもののキラリと光る可愛…
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『スウィート・ムービー』(1974)タブーの連打にひたすら圧倒される怪作コメディ。

 ドゥシャン・マカヴェイエフというユーゴスラビア出身の監督の名前をはじめて意識したのは『人間は鳥ではない』からで、そのあとに見たのは『保護なき純潔』と『スウィート・ムービー』の二本です。  『WR/オルガズムの神秘』及び『ゴリラは真昼、入浴す』は公開はされたようですが、いまだ見る機会に恵まれていません。九条シネ・ヌーヴォでマカヴェ…
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『続 猿の惑星』(1970)今見るとかなりスカスカだが、小学生が見たミュータントは恐かった!

 なんといっても強烈なイメージを残したのは地下住人であるミュータントたちがミサのシーンで自分たちが神前でマスクの下に隠された、ケロイドで焼けただれた素顔をさらしていく場面。美しい讃美歌と醜悪な素顔、異様に光り輝くコバルト爆弾の三点セットの残像は数十年経っても消えません。  世界的に大ヒットした『猿の惑星』に味をしめた映画会社は「も…
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『ザ・シャウト/さまよえる幻響』(1978)最先端だったドルビー・システムを取り入れた実験作。

 今月末から、大阪九条シネ・ヌーヴォで集中上映されるイエジー・スコリモフスキー特集に合わせて、過去作品の復習をしておこうと『早春』『出発』『アンナと過ごした四日間』『シャウト』『エッセンシャル・キリング』を見ています。  とりわけ『ザ・シャウト』はいち早く、当時は最新だったドルビー・システムを音響に取り入れたことで知られているので…
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『早春』(1970)輸入版DVDはやっと発売されましたが、字幕版で見たい傑作青春トラウマ映画。

 九条シネ・ヌーヴォで来月後半に集中上映されるのはイエジー・スコリモフスキー監督作品群です。公式サイトにはまだどの作品を上映するのかの詳細は記載されていませんでした。  先週、セルゲイ・パラジャーノフ特集で劇場を訪れた折にスタッフの方とお話しする機会があったので、色々とパラジャーノフのことをしゃべっていたついでにイエジー・スコリモ…
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『ざくろの色』(1971)パラジャーノフのたどり着いた映像美の極致。ほぼ台詞なしで魅せる。

 劇場の大きなスクリーンで観ると赤と黒の鮮やかさ、くすんだ青と壁の色の豊かさがよくわかる。一回目は寝てしまうだろう。二回目は眠たくなるだろう。三回目は耐えられるだろう。四回目は計算された美しさに気づくだろう。そしてようやく五回目に意味を考えるに違いない。  セルゲイ・パラジャーノフに限らず、彼の盟友アンドレイ・タルコフスキーや映画…
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『そして父になる』(2013)家族の繋がりは血の繋がりを超えられるのか。重いテーマです。

 公開当時、話題になっていた福山雅治主演の『そして父になる』を観に行く機会を逃し、レンタルDVDがTSUTAYAさんに並んだ頃にようやく見ることができました。  ずっと気にはなっていたのですが、間が悪く用事が重なっての自宅鑑賞です。仲の良い女友達がいて、彼女はバツイチ子持ちです。しょっちゅう遊びに行きますので、気心も知れていますし…
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『獣人雪男(アメリカ公開版)』(1958)“HALF HUMAN”というタイトルで公開されていました

 円谷プロが『ゴジラの逆襲』のあとに製作した『獣人雪男』はわが国では現在でもソフト化はされておらず、10年以上前にはグリフィン絡みのビデオが出回って、マニアの間では話題になっていましたが、じつは『怪獣王ゴジラ』と同じく、アメリカ公開版の『HALF HUMAN』という珍品が存在します。  ビデオのジャケットがカラーなのはともかく、裏…
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『シャイン・ア・ライト』(2008)ストーンズの円熟したライヴ。ロックなお爺ちゃんは今も元気!

 ローリング・ストーンズのライヴ映画でまだ書いていなかったのが比較的最近の彼らを扱った『シャイン・ア・ライト』でした。  2008年製作ですので、ミックもキースもすっかりオジイちゃんになり、ビル・ワイマンがいなくなってからでも十年以上も経っています。  ハル・アシュビーが監督した『レッツ・スペンド・ザ・ナイト・トゥゲザー』を…
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『センチネル』(1977)70年代にフリークス大挙出演シーンをクライマックスに持ってくるとは…

 “センチネル”と検索すると、Amazonやヤフオクで大量にヒットするのは『ザ・センチネル』という2006年公開の作品ばかりです。オリジナル・タイトルが「THE SENTINEL」なのでかなり紛らわしいが、ぼくが探していたのは1977年製作のホラー映画です。意味は地獄の番人らしい。  有名ではないのでしょうが、1970年代にまさか…
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『殺人ブルドーザー』(1974)これはSFと言っても良いのだろうか?ドリフみたいな…。

 昭和50年代、テレビ局は朝6時から深夜1時位までの放送枠を埋めるため、多くのバラエティ番組、ドラマ、スポーツ中継や映画を必要としました。  すべてに初回放送番組を組むことは出来ず、結果として再放送番組、アメリカのテレビドラマ、映画、お茶の間ショッピングがかなり多くなり、それらは学生やサラリーマンを送り出した後の午前中から夕方まで…
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『正午から3時まで』(1976)ブサイク代表ブロンソンが長身の美男子に変身?

 チャールズ・ブロンソンが妻で女優のジル・アイアランドと共演した西部劇に『正午から3時まで』という作品があります。2004年に日本語版DVDが発売されていましたが、残念ながら現在は廃盤扱いになっています。  日本語版は中古でもかなり高額ですが、北米盤リージョン1のDVDは送料込みでも1000円以下で購入できますので興味がある方はご…
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『白い恐怖』(1973)閉鎖空間でのサル・ヒト・チンパンジーの運命はどうなるのか?

 テレビ放送時のタイトルは『恐怖の酷寒地獄・雪山宇宙研究所の謎』という水曜スペシャルに出てくる川口探検隊がノリでつけたような酷いタイトルでしたが、別題『白い恐怖』を覚えていました。  Googleで『白い恐怖』を検索するとアルフレッド・ヒッチコック監督でサルヴァトーレ・ダリが協力した作品の関連記事が延々と出てきます。  しか…
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『ゼロ・グラビティ』(2013)タイトルは無重力ですが、本当に訴えたいのは重力のありがたみ。

 映画館では上映前に話題作の予告編やCM、そして映画泥棒の新ヴァージョンが流れているのが通常ですが、宣伝シーンのみしか見どころがないモノも含まれていることがある。  そんななか、予告編が流れている時点から気になっていた作品に今回観た『ゼロ・グラビティ』がありました。見た感じではたぶんSF映画っぽいし、なにか奇妙なエイリアンでも出て…
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『最後の脱出』(1970)近未来のロンドンが無法地帯に!コーネル・ワイルドの異色SF。

 『最後の脱出』は大昔にテレビ放送で一度見たきりになっていた近未来SF映画で今でも強く印象に残っています。  深く記憶に刻まれている理由としては以下のようなことが思い浮かんできます。それはストーリー展開の深刻さとオープニングで流れる主題歌があまりにも暗いことでした。  「草も生えない~♪鳥も歌わない~♪」  「笑い…
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『セデック・バレ』(2011)2部合計で上映時間260分の超大作。眼を背けずに観るべきだが長すぎ!

 大阪九条にあるアート系映画館のシネ・ヌーヴォに久しぶりに出向きました。数年ぶりでしょうか。ぼくの住んでいる町の駅から九条まで直通で鉄道が走るようになったので乗り換えなしで一本で行けるのがかなり嬉しい。  乗っている時間も40分ですのでまあまあ快適です。映画館はとても小さく、うっかりすると見過ごしてしまいそうになるほどの狭い路地に…
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『進撃の巨人』映画化希望!実写で監督がピーター・ジャクソンならいいのになあ…(笑)

 夏休みやお正月期間などに映画化されれば、おそらく最大の話題作となりそうな原作漫画に『進撃の巨人』があります。コミックスが現在10巻まで(8月はじめに11巻が発売予定。)出版され、その販売累計が1200万部以上を突破している超人気作品です。  この春からアニメも深夜枠で放送されていますので見た方もいるでしょう。最近ハマってしまい、…
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『青春グラフィティ スニーカーぶるーす』(1981)小学生当時、女の子はみんなたのきんファンだった!

 ぼくらが小中学生だったころまでは春夏冬の長期休み期間中には必ずと言っていいほど、そのときどきに旬だった大人気アイドル主演映画が何本も公開されていました。  ぼくらより前の世代ならば、タイガースやスパイダースやジャガーズなんかの主演作品でしょう。ぼくらの世代ならば、ピンク・レディはもちろん、たのきんトリオ、シブがき隊などのジャニー…
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『ザ・ビートルズ1976 ダコタ・ハウスにて』(2000)現在は視聴困難でヤフオクで21000円?

 最初にこれを見たのはたしか10年位前のWOWOWでの放送だったと記憶しています。そのときはたまたま放送していたのを見ただけでしたので録画しているはずもなく、普通にそのプログラムを見ていました。  フィル・スペクターやメイ・パンに振り回されていた『ウォールズ・アンド・ブリジス』や『ロックンロール』前後、すっかり嫌気が差していたショ…
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『ステレオ 均衡の遺失』(1969)学生時代に制作されたクローネンバーグの個性溢れる初期作品。

 新作『コズモポリス』の公開に合わせたのかどうかは分かりませんが、デヴィッド・クローネンバーグ監督の過去作品『シーバース』『ラビッド』がツイン・パックとなって、DVDが再リリースされています。  ヤフオクでは一時期、古びたビデオ・テープでさえも高額取引されていたことを考えると、これはこれでファンには嬉しいのですが、大方のマニアはす…
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『ザ・チャイルド』(1976)これこそがトラウマ映画と呼ぶべき一本!

 副題は“フー・キャン・キル・ザ・チャイルド?”、つまり誰が子どもを殺せるのか?という意味深なタイトルが付けられているスペイン発のホラー映画です。それほど有名ではないでしょうが、大昔に見たときにはアメリカのホラー映画にはないエグさに驚きました。  マニアックというよりはただただ当時は残酷描写や奇妙な(進歩的だったり?)表現が良心的…
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『静かなる決闘』(1949)梅毒と独りで向き合う超人的な青年医師を演じる三船敏郎。

 たぶん黒澤明監督作品中でこれまでに自分が見た回数がもっとも少ないのがこの『静かなる決闘』です。主演が三船敏郎なのですが、他の作品とはかなり異質な印象を受けます。  彼の代表作の一つでもある『酔いどれ天使』で観客に定着してしまった悪漢やヤクザというワイルドなイメージを払拭し、一度イメージをリセットして演技の幅を広げるためにはこうい…
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『殺人者はライフルを持っている』(1968)ボグダノヴィッチ監督のデビュー作。連続射殺魔がモデル。

 『殺人はライフルを持っている』はピーター・ボグダノヴィッチ監督のデビュー作品です。主演にかつてフランケンシュタインの怪物役で人気者になったボリス・カーロフを起用し、しかも彼を怪物や悪役で使わずに人間味のある黄昏時の老俳優として起用しています。  なぜこの作品が製作された1968年当時に、1940年代に活躍した生きる化石のようなカ…
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『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(2012)いきなり14年後に連れて行かれるシンジと観客!

 2009年の夏に『新世紀ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』が公開されてからすでに三年が経って、ようやく今回の『新世紀ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』のお目見えとなりました。  Quikeningは急展開の急なので、ここは大風呂敷を広げる回なのでしょう。またQはQuestionでもあり、新たな謎が提起される回でもあるのでしょう。 …
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『戦闘機対戦車』(1973)上映時間70分ちょっとの中編ですが、良質のスリリングな戦争映画です!

 戦争映画の宣伝で話題になるのは製作費の大きさや出演する大スターたち、そして迫力のあるスペクタクル・シーンであり、中身が問われることはあまりない。  戦争の記憶が鮮明に残っている時期であれば、悲惨さや厭戦気分を色濃く伝える作品が出来上がるが、一時のアメリカのように圧倒的に優位な立場に立っているときの作品は命の重さなどまったく考えて…
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『ジェレミー』(1973)モテなかったぼくらにはこれこそがリアルな恋愛映画だ!かなり情けないが…。

 アメリカなどの欧米を旅した方ならばお分かりでしょうが、現地空港へ着いた途端にあることに気づきます。というか、なんだか違和感が生まれてくるのです。  その違和感の正体は道行く人のほとんどが険しい顔をしていて、カッコよくないということです。ロサンゼルスはそうでもない(むしろ異様なくらい明るい!)ですが、ニューヨークやシカゴは馬鹿でか…
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『死亡遊戯』(1978)いまでも思い出す巨人カリーム・アブドゥル=ジャバーとの死闘!

 『ドラゴン危機一発』(1971)『ドラゴン怒りの鉄拳』(1971)、そしてハリウッド製作の『燃えよドラゴン』(1973)で全世界的な第一次カンフー・ブームの立役者となったブルース・リー。  彼の最後の出演作としてこの『死亡遊戯』(1978)があります。しかしながら、リー本人はこの映画が完成する前の1973年の『燃えよドラゴン』が…
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『獣人ゴリラ男』(1956)安すぎる!出オチ!エド・ウッドのレベルです。

 ずいぶん前からタイトルは知っているし、そこそこ気にはなるものの、わざわざ買ってまでも見たいとは思わない作品がけっこうあります。『獣人ゴリラ男』はそういう位置づけにあった作品で、特撮ファンのぼくへのアマゾンお薦め作品ではかなり上位にランクインしていました。  ジャケットのイメージが強烈なので、見たい衝動もありますが、得てしてこうい…
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『サム・ガールズ・ライヴ・イン・テキサス』(2011)一番の驚きはフサフサしたチャーリー・ワッツ!!

 来年にはデビュー五十周年(!)を迎えようとするローリング・ストーンズが出演した映画のなかで、純粋なライヴ物ではないのは『悪魔を憐れむ歌』のレコーディング風景をジャン=リュック・ゴダールが撮り続けた『ワン・プラス・ワン』のみです。  孤立していくブライアン・ジョーンズが痛々しくて、見ていて辛くなった、この映画以外はすべて彼らのライ…
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『サイコ』(1960)ヒッチコック最大の問題作で有名作品だが、代表作ではない不思議な作品。

 一般的な映画ファン及びマニアだけではなく、それと気づいているかどうかにかかわらず、おそらく多くの人々はこの作品からの引用を見たことがあるでしょう。  アルフレッド・ヒッチコックの『サイコ』はそれほどよく知られている映画です。我が国のバラエティ番組でも、気持ち悪いタレントが女性タレントと絡むようなシーンでは結構高い確率でバーナード…
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