『テルマエ・ロマエⅡ』(2014)大ヒットした前作をさらにパワーアップした第二弾!

 前作『テルマエ・ロマエ』が最高に楽しく、見終ってから、さっそく近くのスーパー銭湯になだれ込むほどでした。さすがにここまでやる人はいないだろうなあと思っていましたが、じつは周りにもぽつぽつと同じ行動をとった人が何人もいました。

 予告編に“T2”の文字が浮かんだときには「ターミネーターかよ!?」と突っ込みを入れたくなりましたが、こういう悪ノリもありだろうと思い、見に行く日を楽しみにしていました。

 じっさい未来社会、つまり“平たい顔”族の国(日本)に来た阿部寛(ルシウス)は全裸でしたので、この辺は『ターミネーター』のタイムマシンでの輸送シーンと設定が似ています。

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 全裸シーンといえば、上戸彩も限界ギリギリの半裸横乳カットもあります。お色気シーンは少ないのですが、人気女優のセクシー・シーンがあるだけでもファンは喜ぶでしょう。

 もともと『テルマエ・ロマエⅡ』は4月26日に相棒劇場版と同日公開だったので、相棒劇場版を見た後に続けてこの作品も見るつもりだったのですが、コナン君やら“アナ雪”目当ての家族連れでロビーがごった返しており、あまりにも人が多かったので本日に日をあらためての鑑賞となります。
 
 原作がどうなっているのか、アニメがどうなっているのかが分かりませんので、今回の劇場版については情報がまったくない状態でスクリーンに接しました。

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 あまりにも大人気だった前作を受けての今回ですので、番宣活動も大々的に行われていますが、勘違いをした製作側があれもこれもと不必要なアイデアを盛り込んでしまう第二弾です。さて、テルマエは今回も楽しく見ることが出来るのだろうか。

 大ヒットを受けての第二弾というと、池井戸順原作のドラマ『半澤直樹』の俳優陣を再起用した『ルーズヴェルト・ゲーム』の評判がすこぶる悪い。ぼくも見ましたが、原作のテイストやリズムをぶち壊し、原作にはなかった無駄なエピソードや見せ場を毎週入れてきています。

 ドラマ『半澤直樹』がなぜヒットしたのかを分析せずに、ただ前回起用した俳優たちをまた使えば、同じように視聴率が取れるはずだという安易な考えと毎週見せ場が必要だと勘違いしている製作側と視聴者の意識とのギャップがはっきり出てきています。

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 緊迫していてスピーディに描く部分とじっくりと話を深めていく部分のバランスが取れていて、スターに頼らない(もしくは頼れなかった。)製作姿勢と無理矢理にラブストーリーを絡ませない作りが受けたのであって、たまたまの僥倖に過ぎなかったことがはっきりしました。

 まあ、ドラマの話はさておき、テルマエはどうなるのだろうか。まずはオープニングから未来とローマの文化のギャップが生み出す笑いが全開で今回も滑り台温泉やら、ラーメン文化やら、ウォシュレットギャグ(今回はビデ機能で笑わせます。)で観客を笑わせてくれます。

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 混浴の復活や熊と松島トモ子との因縁の格闘(ギャグなのだから、ライオンで良かったと思う。)、オカマと見つめ合う阿部とのカルチャー・ショック的な絡みが楽しく、時間が経つのを忘れさせてくれます。

 ラストでは現実とフィクションが入れ替わるような入れ子構造が取り入れられている。ここは賛否が分かれるシーンでしょうが、手塚治虫的で個人的には楽しめました。ただ映画としては上戸彩が漫画のサイン会をしている会場にルシウスが来る程度で良かったような気がします。映画化のセットの場所まで本編に入れる必要性があったかどうか。

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 コロセウムを中心とするローマの街並みのセットを実際に作り出しているほどの予算の掛け方からフジの本気度も伝わってきます。競技場で戦うグラディエイターたち用のテルマエも作られ、剣士たちのなかには元横綱の曙や元大関の琴欧州も混じっていますし、平たい顔族の相撲会場には玉ノ井親方(元大関の栃東)をはじめとする玉ノ井部屋の面々も登場する。

 支度部屋の大浴場にタイムスリップしてくる阿部はここで平たい顔族のグラディエイター(力士たち)と風呂場で交流し、マッサージ椅子の効用や温泉がない場所でのテルマエ制作のアイデアとして入浴剤バスクリンに着目し、薬草を使ってコロセウムのテルマエに用いる。

 またタイムスリップするたびに各地の温泉文化に触れ、草津での源泉を冷やすための湯もみや湯流しの現場を見て、草津こそがテルマエ・ユートピアだと実感し、それとローマの文化を融合するアイデアを実行に移していく。

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 なかでも興味深いのは浪越徳次郎が広めた三分間指圧と「指圧の心は母心、押せば命の泉湧く~!」という懐かしのフレーズで、病に倒れた皇帝の治療に浪越もどきの指圧師をローマに連れていき、施術させるシーンが楽しく、彼の胸像がテルマエ・ユートピアにも皇帝像と並んで神格化されている点が一瞬映るので見逃さないようにしたい。

 ぼくはマッサージやリラクゼーションが好きなので、劇痛マッサージとか聞くとついつい行っちゃいますが、休みの時のリラクゼーションは欠かせなくなってきています。まあ、ギャンブルや風俗に通うよりは健康に良いですので、お金はかかるが良いでしょう。

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 メインキャストはほぼ全員が前作より引き継がれていて、阿部寛が主人公ルシウス、ヒロインが上戸彩、前回は嫌な奴だったが、今回は重要な役割を演じる北村一輝のケイオニウス、その他には竹内力、宍戸開、笹野高史、市村正親、勝矢、曙、琴欧洲、松島トモ子、白木みのるら“濃い顔”の面々と薄い“平たい顔”の面々が半々で出てきて、各々良い味を出しています。

 音楽は随所にプッチーニ、ヴェルディらイタリアの巨匠たちの名曲をフューチャーしていて、良い雰囲気を醸し出していますが、それ以上に印象的だったのは北島三郎の『与作』をお風呂に浸かりながら熱唱するおじいちゃんの楽しそうな声に感銘を受けた阿部がローマでも「へいへいほー~♪」とコーラスする様子です。

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 エンディングではアイーダのあとに本家サブちゃんの『与作』が聴けますので、本編が終わったからといって、エンドロールとともに帰らないようにしてほしい。

結果。映画を見終わったぼくはいまスーパー銭湯の露天湯に浸かっています。さきほどミストサウナに30分以上も籠もり、炭酸泉に1時間浸かり、そして今、露天湯でのんびりしています。ぼくも平たい顔族の一員なので、温泉が大好きなのだなあと実感しています。

 総合評価 70点


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