『アマゾネス対ドラゴン 世紀の激突』(1974)昭和に育った中学生にはアマゾネスという響きはエロチックだった…

 今年の残暑も昨年と同じように厳しく、9月になったのに楽しい夕べにとはいかず、なかなか涼しくなりませんが、上半期の終わりと増税が重なり、かなり忙しすぎる日が続いています。

 最近は気の向くままに、ブログの更新でしばらくゴダール作品などを取り上げていた為か、映画を気軽に楽しむという感じではありませんでした。その反動であまり考えなくとも楽しめる作品を見たくなり、自宅の棚をゴソゴソ探していると大量に良いのが見つかりました。

 『片腕カンフー対空飛ぶギロチン』『阿修羅/ミラクル・カンフー』『ダーティキッズ ぶきみクン』などが目に入りましたが、今回取り上げたのは『アマゾネス対ドラゴン 世紀の激突』という何だこりゃのイタリア映画です。

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 タイトルだけでもいい加減ですし、観る前に想像できるのは大ヒット作品のアイデアのパクリ(ここでは黒澤明監督の『七人の侍』を大胆にパクっています!『用心棒』だけではなく、イタリア人は黒澤好き?)、雑な展開、オッパイいっぱい、血みどろ場面、口が合っていない英語吹き替えでしょうか。

 ニック・ジョーダン、マーク・ハンニバル、ユエ・ホアらが変なヒーローみたいな衣装を纏ったインチキ仙人、グラディエーターみたいな黒人、いかにもなカンフーの使い手(『燃えよドラゴン』は1973年に大流行しています!)、そしてアマゾネス軍団(ご存じ『アマゾネス』というのがありました)が大挙して出てくる、なんだか胃もたれするメンツがドタドタと画面狭しと大暴れします。

 割りと珍しいなあと感じたのはイタリア映画にもかかわらず、まったくオッパイが出てこないこととコメディタッチの乱闘シーンが多く、残酷描写がほとんどないことでした。プロレスの場外乱闘やバトルロイヤルを見る感覚でアクションを見ていました。

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 イタリアらしさがない(むしろ香港コメディ風だ!)とも取れますし、製作期間が割りと余裕があって、ちょっとは考えようとしたのかと勘繰りながら見ていました。

 それでもチープ感や怪しさは全開で、昔のコントを見るような優しい目で、夜中2時すぎか昼下がり(これは12チャン映画に相応しい!)に眺めるにはちょうど良い。幸い現在は何故かDVD化されているので、物好きな方や自身の許容範囲を広げたいという猛者はご覧ください。

 昔々の日本の映画館では1本分の料金で2本楽しめる(構成はムチャクチャでアクションと恋愛モノとか、子供向けアニメ『がんばれ!タブチ君』とタイタニック映画の『失われた航海』とかありました)同時上映というありがたいシステムがありましたが、イタリアもそうだったのだろうか。

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 これ1本で興行が成り立つとは思えませんので何か別のと組み合わせていたのだろうか。学生時代に部活仲間と面白半分に観に行ったにっかつロマンポルノを上映していた小屋ではまだレンタルが全盛を迎える前でしたが、3〜4本を連続して掛けていました。

 その後、レンタルが増えて、自宅の居間で一人で見ることが当たり前のスタイルになると、こういうタイプの成人向け映画館はどんどん閉館していき、街中の片隅にあった寂れた感じの風情もなくなってしまいました。子供の頃はこの辺の前を通ると、ポスターが貼ってあって、なんだかソワソワしたものです。

 展開としては序盤アマゾネスに襲撃された似非仙人の師匠が亡くなり、弟子に後を託し、彼が助っ人のカンフーの使い手と黒人グラディエーターの助けを借り、さらには襲撃してきて年貢を要求する野武士みたいなアマゾネス軍団と戦うために村人を巻き込んでいきます。

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 もちろん、彼ら三人にはモチベーションを上げるように美女がそれぞれに群がってきます。このへんはイタリア風で、女のために戦うというのが彼ら最大の動機付けです。まあ、全編にわたり、ドタドタとお話が進みますが、アクションシーンに付けられた取ってつけたような効果音がどうしようもないくらいの低レベルで、まったくアクションと合っていない音響効果が気持ちを萎えさせます。

 この作品を見た次の夜、午前2時過ぎまで、たのきん映画の『ジェミニ YとS』『三大怪人 史上最大の決戦』を見ていました。続けて見るとかなりおかしなテンションになり、三大怪人に関しては訳がわからないストーリー展開がそんなに気にもならず、たまに出てくる良い感じの画面構図にニコニコするほどにハードルが下がってきました。

 12チャンテイストが満載の作品ですのでおそらくは1970年代後半から1980年代中盤までには12チャン魂を注入されて、余計な場面をカットして、分かりやすい吹き替えが加えられ、深夜か昼過ぎの許容度がマックスな時間帯を見計らい、何度もタイトルを変えられて放送されたことでしょう。楽しくは見られますよ。ピョンと跳べるくらいにハードルを下げてしまえばという条件が付きます。深夜にのんびりと、アルコールを注入し、頭を消毒して見ましょう!

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 総合評価 52点

スマイルBEST アマゾネス 対 ドラゴン ニューテレシネ版 [DVD]
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この記事へのコメント

蟷螂の斧
2019年09月26日 19:47
こんばんは。

1980年代後半。テレビからこの映画を録画して見ました。

>アマゾネスという響きはエロチックだった…

そこです。それで皆さん見たのでしょう。

>たのきん映画の『ジェミニ YとS』

未見ですが、10代後半の生田智子が出演?

>対ウィリーとか見たかったですね。

ジャンボ鶴田と闘う。
立ったまま闘うか?寝技に持っていくか?
時間だけは戻らないのが、残念です。
いつの世もそういう事を考える人が多い事でしょう。
用心棒
2019年09月27日 00:54
こんばんは!

>80年代
やっぱり放送されていたんですねwww
もちろん12チャンですか?
もうこのころならば、テレビ東京に社名が変わっていますね。

>アマゾネス
ぼくは慢性中2病患者として40年近く患っていますwww

>生田
ゴン嫁ですね。デビュー作品として出ていますが、あまり目立っていません。ヒロコ・グレースや長谷直美(マミー刑事)のほうが印象が強かったです。

>いつの世
ジャンボが生きていたら、分裂していないか、5年以上は維持できたでしょうから、もしかすると三沢が無理し続けて亡くなるまでは行かなかったかもしれません。

猪木とマサ斎藤がなぜか巌流島で戦いましたが、長州や前田とやるべきだったと思います。テレ朝が無理やり盛り上げようとしていましたが、多くのファンが見たいマッチメイクではないのは明らかでした。猪木対スピンクスも酷かったですし、もっと悲惨な馬場対ラジャ・ライオンも酷かったwww

二人とも老いが蝕んでいく中で、判断力が鈍っていったのでしょうか。

ではまた!
蟷螂の斧
2019年09月28日 09:50
これと似た映画でスーパーマンらしき者と空手使いが戦う映画もありました。
もうタイトルも名前も忘れました。

>猪木対スピンクス

スピンクスもアリを破った時には「ボクシングの歴史を変えた!」と言われましたが・・・。大仁田対スピンクスもありましたよね?

>三沢が無理し続けて亡くなる

プロ野球で言えば球団社長・監督・主将・4番バッター・その他を一人で背負った為の悲劇だと言う人がいました。本当にお気の毒です。

>ヒロコ・グレース

最近どうしてますか?

>もちろん12チャンですか?

その系列です。愛すべきチャンネルです(笑)。
用心棒
2019年09月28日 18:36
こんばんは!

>スピンクス
かつてのスターでは好試合にはならないんですよね。
猪木がやったころのウィリーと前田がやったころの彼は別人ですしねwww

>お気の毒
その通りですね。早死にしましたね。

>ヒロコ
そのうち、テレビの「あの人は今」企画で出てきそうですね。

>その系列
各地方にこういうチャンネルはありますねww

ではまた!
蟷螂の斧
2019年09月29日 10:17
こんにちは。

>「あの人は今」

積木くずしを再放送で見ました。高部知子は現在もテレビに出てますか?
映画版で代役だった渡辺典子はその後もいろいろ出てますね。

>片腕カンフー対空飛ぶギロチン

ジミー・ウォングが大活躍?

>猪木

オランダの赤鬼ルスカ。あの切れ味のある投げ技は凄かったです!

>『がんばれ!タブチ君』

プロ野球選手に対する愛情がある漫画&アニメでした(笑)。
用心棒
2019年09月29日 20:45
こんばんは!

>積み木
モデルとなった穂積隆信の娘さんは結局、波乱万丈の生涯を終えましたし、親子共々幸せとは言い難い一生でしたね。

>カンフー
タランティーノの貢献は大きいでしょうね。ヒッチコックやハワード・ホークスの良さをアピールしたのはトリュフォーやゴダールでしたが、カンフー映画の楽しさを世界に発信したのはタランティーノでしょう。

>ルスカ
一時期はレスラーとして、新日マットに参戦していました。

>愛情
みんなが好きなプロ野球選手でなおかつ面白くなりそうなキャラはいませんね。マンガになるような選手が出てこないと子供にはアピールできないかもしれません。

ではまた!