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zoom RSS 『ロザリー 残酷な美少女』(1972)激レアだったこの作品までDVD化される日が来た。

<<   作成日時 : 2016/11/07 00:53   >>

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 たぶん三十年くらい前のゴールデン洋画劇場ではじめて放映されたのが『ロザリー 残酷な美少女』という未公開映画でこれが製作されたのは1972年です。調べてみると放送は1977年なので、何か他の目玉映画を購入するときの抱き合わせ販売のうちの一本だったのでしょう。

 お話はアメリカの片田舎、寂れて孤立した一軒家の井戸の近くで薄暗いシルエットに包まれた少女ロザリー(ボニー・ベデリア)が同居していた祖父であろう老人を埋葬するところから始まります。

 彼の片手には黄金が入った袋が握らされている。台詞もなく、『悪魔のいけにえ』(1974)に代表されるトビー・フーバー風(製作年度からするとこっちのロザリーのほうが先。)のかなり気味が悪いオープニングです。

 画面は切り替わり、行商に出ていた安物の宝石のイミテーションを扱うセールスマン(ケン・ハワード)が砂ぼこりが舞う西部だか南部(ニューメキシコ州だそうだ。)だかの長閑なハイウェイを走ってきた途中でロザリーと運命的に出会うことをきっかけに物語は始まる。

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 ケン・ハワードはロザリーを車で拾い、自宅まで送り届けるが、彼女は用件を済ませてもなかなか帰してくれない。キレ気味になった彼はついに帰ろうとするが、ロザリーは彼を斧で襲い、気絶させる。

 目を覚ました彼は自分の足が斧でグチャグチャに折られたことと自分が拉致監禁されたことを理解する。彼はなんとか治療と逃亡のためにロザリーをなだめすかしたり、脅したりと説得のテクニックを駆使するが、白人とインディアンの混血でアメリカの教育を全く受けていないロザリーは彼の話を理解せず、自分の場当たり的な剥き出しの感情のみを優先する。

 見ていると最初は教育を受けていないから話が理解できないのだと思っていましたが、話が進むにつれて、この可愛らしい少女(じつは『ダイ・ハード』でブルース・ウィリスの妻役を務めた。昔は可愛かったんですね。時の流れのほうが残酷です。)は精神を病んだサイコなのだと気づき、ゾッとします。

 ちなみにこの作品が『ミザリー』の元ネタというのは本当だろうか。DVDにもそういった旨が書かれていた気がしましたが、それは違うだろうと思いながら見ていました。

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 黄金を狙う街の荒くれ者(アンソニー・ザーブ)との争いもあり、ハワードはなんとかこの最悪の状況から抜け出そうともがくが、ことごとく阻止され、ロザリーに連れ戻されてしまう。

 街を出たいと言ったり、街に戻りたいと言い出したり、情緒不安定で暴力的な彼女は『悪い種子』のパティ・マコーミックとともに映画史に残るべき稀有なキャラクターではありますが、なぜか脚光を浴びることなくここまで来ています。

 クライマックスシーンではなんとか車を修理してようやく悪夢の地から逃げ出してきたハワードはハイウェイで独りでうずくまっているロザリーを発見し、なぜかまた立ち止まり、彼女にかかわってしまう。『悪魔のいけにえ』では最後にレザーフェイスから必死に逃れた生き残りがまたあの家に戻るとは思えない。

 これはかなりおかしく感じるが、劇中ではハワードとロザリーが一緒のベッドで肌を寄せ合いながら、じゃれながら寝るシーンがあります。またこのあとには目の前で裸になって、下着に着替えるシーンやそのままの姿で何事もなかったように会話している。初めて買ったブラジャーのホックをハワードが頼まれてつけるシーンもあります。

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 実際のシーンとしては存在していないものの、すでに白人の中年男性がローティーンの少女と肉体関係を持ったと理解するのが自然であろう。彼らが肉体関係を持っているのだとすると不憫に思った彼が不幸を呼ぶ可能性が高かったとしても車を彼女の横につけてしまうのも頷ける。

 泣きながらハワードに事情を話す彼女は荒くれ者(アンソニー・ザーブ)とともに街に繰り出す途中、彼に強姦されかけてとっさにナイフで刺殺してしまったと彼に告げる。警察に自首するように説得されるも、子供のキャラクターに変化した彼女は嫌がり、とりあえずは救助を呼びに道に出ていくと警官のパトカーに出くわす。

 職務質問を受けたロザリーは答えに窮し、「あの男が私の彼氏を殺したの!!」と指を指しながら言い放つ。映画はこのシーンのストップモーションで終わり、エンディングで徐々に小さくなっていく。

 これを見たのは子供の頃だったので、助けてくれたセールスマンを陥れてまで自分だけ助かろうとするロザリーの行動と言動がかなり恐ろしかったのを覚えています。

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 今回久しぶりに見てみるとロザリー役のボニー・ベデリアがかなり可愛らしかったことと製作側が明らかにロリコン趣味を狙っていることに気づきました。けっこうなエロ目線で彼女を捉えています。しかしけっこう過激なこの役柄をよく引き受けたものですし、かなり上手い演技をしています。

 DVD化されるのははじめてで、発売元はWHDなのであまり画質は期待していませんでしたが、かなり保存状態が悪いものをマスターに使用していて、綺麗さを求めると我慢できないでしょう。

 あくまでも資料的価値を買うのだと決めて、視聴すべき作品です。内容はトラウマになるのも頷けると理解できます。可愛い顔して、斧やナイフで大の男に襲いかかる小柄な美少女というのは衝撃的です。

総合評価 70点


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内 容 ニックネーム/日時
用心棒さん、こんばんわ。
先日、某テレビ局で「メグ・ライアンの男と女の取扱説明書」2009/米(日本劇場未公開)監督シェリル・ハインズ、出演メグ・ライアン、ティモシー・ハットンが放映されていました。
趣向はロザリーともミザリーとも全く違いますが、監禁バイオレンスという分類があれば、これに加わりそうな作品でした。
メグ・ライアンの豊かな胸が揉みしだかれるシーンや、最後に女の企みが全てだったと印象づける場面など、割と面白い作品だった、と想います。
さすがに胸が揉みしだかれる場面は日本での彼女の商品価値を下げる可能性があるためか、未公開であったことも興味深いです。
きやらはん
2017/01/11 19:21
こんばんは!

>商品価値
余計なことを考えるヤツがいるんですねえ。そんなことでは映画ファンは驚かないですし、反対によくやったと褒めてあげたいですよ。

いまはだいぶんと昔とはイメージが違ってきているようですが、頑張って欲しいですね。

>監禁バイオレンス
何かありそうですねwww

ではまた!
用心棒
2017/01/11 22:13

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