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zoom RSS 『ゴジラ対メカゴジラ』(1974)後期昭和ゴジラ映画が生み出した新たなる希望、メカゴジラ!

<<   作成日時 : 2016/08/02 01:52   >>

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 沖縄の伝統衣装を身に纏うベルベラ・リーンが踊っている最中に予知夢(白昼夢!?)で見たイメージは何故か紙芝居風にどこかの都会を破壊して火の海にするキングギドラでした。

 はて?この作品には最後まで観ても、日本特撮界最大の悪役スター、黄金に輝くキングギドラは出てこないので、今でもなぜこんな夢なのかが分かりません。それはともかく、期待を裏切られ続けたゴジラ映画ファンの期待感が広がるのが爆発とともに浮かび上がってくるタイトルです。

 アンギラスとなぜか血みどろの戦いを繰り広げるゴジラ(ちょっとだけアンギラスの攻撃によりキラリと光る。)に違和感がありましたが、最初はなんでこんなに顔がデカイんだということによるビジュアルへの不満でした。

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 見ていくうちにこれは偽者であり、この偽ゴジラこそがメタリックに輝く、昭和後期G映画のスター、メカゴジラだからどこか違うのだと言い聞かせました。しかしゴジラ同士の戦いが始まるとどっちも大顔だったのでガッカリしました。

 G同士の対戦中に片方の皮膚が剥がれると白銀の中身が顔を出してきます。本編では沖縄返還後すぐだったためか、やたらと反日なジイサンが出てきて、ゴジラに本土を襲うようけしかけるが、いざ自分たちのテリトリーが侵されると、途端に来るなと騒ぎ立てる節操のなさが情けない。

 シーサーの置物を巡って繰り広げられる睦五郎と岸田森という昭和の怪優同士が盛り上げる怪しげなスパイ大作戦のような設定が印象深い。

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 夜明け前の暗がりのフェリーのデッキで音もなく大門正明と田島令子を襲撃し、岸田森に狙撃されてゴリラ(獣人ゴリラ男みたい。)のような正体を晒して果てるさまは強烈な印象が残っています。ついでにヒロインとして登場する田島令子はとても綺麗で、エイリアンの基地で高温サウナで汗だくで悶える様子は色っぽい。

 またもうひとりのヒロインであるベルベラ・リーンについても触れねばなりません。ジェット・ジャガー、ミニラ、ガバラとともに昭和ゴジラ映画で忌み嫌われるキャラクターであるキング・シーサーと惰眠を貪る彼を無理矢理に起こすために披露される歌謡曲『ミヤラビの祈り』のグダグダの破壊力により、この映画の完成度はかなり下押しされてしまっている。

 せっかくスマッシュ・ヒットと言えるイケメンなニュー・スターであるメカゴジラを登場させているのになんてことなのだろう。せっかくヘドラ以来の強力なライバルが現れて、電磁波を身に纏う妖術を使えるようになるなど必死に対策を考えて決戦に挑むゴジラがいるのになんということだろう。

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 せっかく様式美としか言いようがないほどテレジェニックなメカゴジラの全門一斉射撃がぶちかまされるのにどうしたものだろう。前にゴジラ、後ろにキングシーサーと逆方向に敵と対面しても、首を真後ろに回せる機械仕掛けのメカゴジラは両面作戦が取れるという驚異的な対応を見せてくれます。このシーンは子供のころ見た時も印象的でした。

 キング・シーサーと「しーさー! しーさー! しーさー! きんぐぅしーさあー」となぜか大昔からの伝承されたはずの歌なのに英語であるキングが入っている不可思議の前ではメカゴジラのカッコ良さも色褪せてしまい、全門一斉射撃を持ってしても、ストーリー展開のデタラメさを吹き飛ばすまでには行きません。

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 特撮は中野昭慶が取り仕切り、川北絋一が手助けしているのであちこちで大爆発が起こり、特撮ファンとしては楽しく見れますし、光学処理をビシビシ気持ち良く使いまくるメカゴジラの集中砲火が霞んでしまうダサダサなキャラクターを出すのは意味不明ですが、東宝スタッフの沖縄観光巡りは歴史的な資料としては有意義だと言えます。

 首をクルクル回してバリアを張る斬新さ、昭和ゴジラ映画で唯一首をもがれる悪役としての最期のクライマックスは美しい。背後に回ったゴジラにギリギリと首を捻じ曲げられて、最終的に首を落とされるという残酷な破壊のされ方は子供向きとは言えない。

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 映画はゴジラが主役ではありますが、人気が沸騰したのは悪役スターのメカゴジラであり、その証拠として翌年の1975年には『メカゴジラの逆襲』という悪役が主役とも思えるタイトル作品が製作される。

 平成になっても何本もメカゴジラ映画が製作される訳ですから、待望の新スター誕生だったのは間違いない。ぼくも小さいころ、メカゴジラの塩ビ人形を持っていました。ついでに一番好きだったキングギドラも。子供はカッコいいものをしっかりと見抜きます。

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総合評価 65点


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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
用心棒さんこんばんは。「シン・ゴジラ」の欄に書こうと思ってたのですが、ここに書きます。この作品は自分が生まれた年に作られたので思い入れがあります。ストーリーよりメカゴジラの強さと魅力や沖縄の風景に尽きますね。この映画をレンタルで見た後沖縄に修学旅行に行ったのも(冬だったが)良い思い出です。いつか沖縄に行くときにはメカゴジラとキングシーサーの人形を連れて行きます!ちなみに1974年はウルトラマンレオと仮面ライダーアマゾンといった異色作が作られた年なのです!
さすらいの映画人
2016/08/02 20:35
スタッフの沖縄酔い(泡盛?)のグデグデ感が伝わりますよね笑。
キングシーサーもアメリカ文化の浸透が根強い占領の悲哀なのでしょうか。いま思えばですが、アメリカに守ってもらえる現実への皮肉だったのでしょうかね?そのくらいのヒネリを脚本も出せてれば、と悔やまれます。
現代のテレビ放映は、沖縄人の怠惰な現実(都合の良い反日)が描かれている点が、闇の規制に引っかかり難しい気もします。
シン・ゴジラ上映となればテレビでも「ゴジラ映画、一挙放送!」が昭和であれば成立した筈なのですが。
テレビで良作(或いは問題作)が放映されないことも「次はスクリーンで観たい」情熱が拡がらない理由かな、と思ったりします。
庵野マジックで都合の良い反日の現実を 『カエルの楽園』(新潮社) 的にメカゴジラで描いてくれるならば、メカゴジラの真価が平成の世に甦るのでは、と期待はしています。
間違っても初号機とか弐号機とゴジラが組んでメカゴジラを退治する、という展開は勘弁ですが(別に意味では期待します笑)。

きやらはん
2016/08/02 21:06
こんばんは!

>1974
アマゾンとレオですか。たしかにそうですね。ぼくは幼稚園児でしたよww

来週見ていましたねえ。レオの第一話にはセブンが出てきていて、しかもボコボコにやられてしまうというショッキングな展開でしたよ。

リアルタイムで見ていて、セブン好きなぼくは大いにショックを受けました。

何か変えなきゃという時代の空気感があったのかもしれませんね。

ではまた!
用心棒
2016/08/03 00:41
こんばんは!

>都合の良い
その通りですね。そもそも街中に基地が出来たのではなく、基地が出来た周囲に町が出来ていったと青山繁晴さんも言っていたのを聞いて、驚いたのを覚えています。

 それにたしかに地上戦が行われたのは沖縄でしょうが、僕が住んでいた長崎には原爆が落とされましたし、広島の方も原爆被害を受けています。

 また生まれ故郷の大阪や東京でも大空襲を受けています。他の地域の出身者にも戦死者はいますので、沖縄だけがいつまでも被害者のような顔をしていることに違和感があります。

 文句ばっかり言っていますが、いざ共産中国に攻め込まれてきたならば、どこかに米軍と自衛隊が守ってくれるさという甘さが見えますね。

 メカゴジラが暴れ回っても、インターポール(外国)とゴジラ(本土の戦力)が問題を解決するという矛盾に何も言わない。

>間違っても
音楽はエヴァがかかっていましたねww

石原さとみちゃん(カヨコ・アン・パタースン)が惣流・アスカ・ラングレーに重なってしまいましたよw

ではまた!
用心棒
2016/08/03 00:54

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