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zoom RSS 『吸盤男 オクトマン』(1971)なかなか見ることが出来なかった作品がついにDVD化!

<<   作成日時 : 2012/11/18 19:23   >>

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 ついに『吸盤男オクトマン』が1500円という超特価でDVD化されました。『悪魔の植物人間』『悪魔の凶暴パニック』など大昔のカルト・ホラー映画が次々にリリースされている流れに乗り、ついに陽の目を見たようです。

 特撮スーツ制作の第一人者のひとりであるリック・ベイカーがはじめて映画に関わった作品こそがこの『吸盤男オクトマン』です。オリジナリティに溢れるこの作品に出てくる吸盤男の造形はユニークでどことなく哀愁と温かみを感じさせるためか、公開されてから数十年以上もの長い時間が経過した今でも愛され続けています。

 『ファントム・クリープス』のオッサンのような頭でっかちの機械人形や『金星人地球を征服す』の金星蟹、『宇宙水爆戦』のミュータントのようにスクリーンを飛び越えて、オモチャ屋でも大人気のフィギュアとして、このオクトマンも特撮ファンに認知されています。

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 ぼくも小学生の頃はミュータントや半魚人やフランケンシュタインの怪物のオモチャを持っていて、ウルトラセブンやタイガーマスクとの異種格闘技戦を戦わせていました。

 子供は会社の枠を越えて、自由に楽しく遊びますので、夢の対決であるゴジラ対ガメラを塩ビ人形で実現させていました。大人になってから、この対決が非常に難しいことに気づかされるが、子供には関係ないわけで、大昔のアメリカ大リーグでアメリカン・リーグとナショナル・リーグの交流がない時期に少年ファンの希望でオールスター戦が始まったように、そろそろこの対決も実現して欲しい。

 話をオクトマンに戻します。映画自体もVHSテープが高値で取引されていましたし、なかなか出回りませんでしたので内容を知っている人も少ない作品だったのではないか。

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 内容は南米のとある農村で放射能汚染による影響からか突然変異の蛸のような生物が見つかり、その研究に科学者チームと見せ物小屋のオーナーが研究費を出すことを引き換えに怪物の所有を認めさせる。そのころまでにはすでに数人の地元民がオクトマンのスリーパー・ホールドや蛸足吸盤による正拳突き(?)攻撃を受け、殺害されています。

 蛸男伝説がある農村に着くとキャンプを始めるわけですが、ホラー映画の定番の通り、夜中に一人で出かけて行ったり、一人でお留守番をしたり、一人でバスに残っていたりしているために次々に襲われてしまう。

 仲間をやられて頭に血が上った科学者たちは蛸男の棲む湖にたった3人でモーターボートに乗って、湖の真ん中(つまり一番深いところ!)まで何も考えずに追いかけていく。当然反撃を受け、一人は湖に引きずり込まれるも、なんとか助かる。

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 その後もオクトマンとの盛り上がらない戦いは延々と続き、オクトマンの潜む隠れ家に退治しに行くものの洞穴が崩落し、行き止まりのところで閉じ込められてしまう。このままでは映画が終わってしまうので、ちゃんと狭いながらも抜け穴が用意されている。

 何とか這い出て、バスに乗り込もうとするが、なぜかオクトマンがバスで待ち伏せしていて、みな吸盤ラリアットを喰らってのびてしまい、ヒロインだけが拉致されてしまう。

 気がついた科学者たちはオクトマンを囲み、なんだかんだしているうちにヒロインを助け出すが、止めを刺すわけでもなく、ボンヤリと見つめながら、彼が湖へ帰っていくのを見送る。これで終わりですので、椅子から滑り落ちそうになります。

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 映画の問題点としてはすぐに出てきてしまうオクトマンです。なんとオープニングのスタッフロールの段階で出てきてしまいます。また低予算による撮影その他の粗探しを避けるためか、夜の登場シーンや夜の撮影がやたらと多く、粒子も粗くてかなり見難くなっています。

 まあ、怪物ホラーなのだから、夜のシーンが多いというのも当たり前ではありますが、雰囲気の盛り上げるために夜の撮影を選んでいるのとは明らかに違う気がする。

 後半は真昼間に出てきますが、八本足(中に人が入っている気ぐるみスーツなので、足は2本で手が6本。)という設定上、かなり身動きが取りにくいのか、スローモーションを見ているような遅さですので、とても人間を襲えるようには見えない。オクトマンというよりはバロムワンに“タコゲルゲ”という名前で登場しそうな造型です。

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 VHSテープはさすがに今回のDVD発売により一気に価格が暴落することでしょう。肝心の内容は何度も言うように冒頭からいきなりオクトマンが登場してしまうのでサスペンス要素はまったくありません。

 いかにもお金が掛かっていないのが微笑ましく、愛されるクズ映画の範疇に区分けされます。さきほど話しました通り、映画が始まるとすぐにオクトマンが出てきてしまうのは演出上かなり問題ではあるが、このへんのホラーにおける見せ方の王道など気にも留めない適当さや脇の甘さやグダグダさがかえって勿体ぶらなくて潔い。

 ロジャー・コーマンが作りそうなこの映画はドライブ・イン・シアターなどに掛けていたら、さぞ人気を博したでしょう。“なんでやねん!”と突っ込みを入れたくなるシーンが山盛りですので、ビールを片手にワイワイ騒ぎながら観に行ったのでしょうか。

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 ついにこの作品が今回、DVD化されたからには『ホラー喰っちまったダ!』などもリリースが近いのかもしれません。個人的には『シェラデコブレの幽霊』『白い恐怖(もちろんヒッチ先生のヤツではなく、冬山の観測所でエテ公に人間様が翻弄されるヤツ。)』『マッド・ボンバー』『パニック・イン・テキサスタワー』なんかも、TSUTAYAレンタルオンリーでも構わないので、どさくさに紛れてDVD化されることを望みます。

 ただ最近思うのはマニアが付いている大昔のホラー映画などを“待望の”や“幻の”などの惹き句をつけて映画会社が発売することが多くなってきているが、封印作品でない限り、あまりにもマニアックすぎる映画は買い手が少ないから発売されなかったのだという当たり前の理由について考慮に入れた上で見るべきでしょう。

総合評価 55点


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