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zoom RSS 『アギーレ・神の怒り』(1972)ヘルツォーク初期の代表作。主演はもちろん相棒キンスキー。

<<   作成日時 : 2012/02/28 20:10   >>

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 ジャーマン・ニュー・シネマという大きな波を世界中の映画ファンに知らしめた、記念すべきというよりも見ておくべき作品のひとつがヴェルナー・ヘルツォーク監督初期の代表作となった『アギーレ・神の怒り』です。

 この映画でいう“神”というのはイエス・キリストでもマホメッドでもなく、征服者として南米奥地にあると信じられていた黄金郷エルドラドへ向かって破滅していった、スペイン帝国からの侵略者ピサロ率いる精鋭部隊の副将アギーレのことを指しています。

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 破壊神の扱いなので、日本神話でいえば、さしずめスサノオノミコトのようなイメージでしょうか。当然、このアギーレを演じたのはヘルツォーク映画には不可欠な怪優、クラウス・キンスキーです。愛娘ナスターシャ・キンスキーもアギーレの娘役で出演しています。当時から透き通るような美少女だったんですね。ノン・クレジットなのですが、すぐに彼女と分かります。

 この映画が描いたのは南米奥地の厳しい大自然に放り込まれ、まったく補給を受けられないアマゾン川流域で、現地インディオとの激しい殲滅戦を繰り返しつつ、スペイン王朝に反旗を翻し、エルドラドを目指すという破天荒な道中を描いています。

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 過酷な状況下でも怯まない名誉欲と権力欲を求め続けるコンキスタドール(征服者魂とでも言えば良いのだろう。)の業の深さと絶望的な状況が増すにつれて、狂気と妄執に取りつかれていく過程を見せつけられます。オープニングの霧がかかったファースト・シーンを見て思い出したのは黒澤明監督の『蜘蛛巣城』でした。

 アマゾン川流域の反抗的なインディオ(当たり前!)からのゲリラ攻撃の厳しさや川下りしながら、あてもなく、あるかどうかも定かではない黄金郷を目指して、小隊と共にジャングルをさ迷い続けるという展開から思い出すのはフランシス・フォード・コッポラ監督の狂気の大作『地獄の黙示録』でしょうか。

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 あの映画ではワーグナーの『ワルキューレの騎行』やドアーズの『ジ・エンド』が代表するような血生臭い音楽がイメージを増幅させる映画的な表現を用いて、派手な狂気、言い換えれば、ハリウッド映画的な狂気(締め切りや予算に追われるという意味でも…)を目一杯描きました。

 でも本当の狂気とはそんなに派手だろうか?その答えがここにはあります。クラウス・キンスキーがこの映画で体現する身体全体から湧き出るような静かなる狂気こそが妄執に憑依された人間の狂気であろう。

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 またポポル・ヴーがつけた静かで不気味な音楽の数々が本当の狂気とは何かを考えさせる。川下りの道中で、絶望的な状況に陥っていく中での原始的な笛音が耳の奥に残ったまま、なかなか離れない。

 キンスキーが己の愛娘ナスターシャをも含めた部隊の人命を顧みることなく、ひたすらに前進を続けた先に見たのは虚無な無間地獄だったのだろうか。彼が辿り着いたエルドラドとは何だったのだろうか。

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 無策で傲慢な侵攻の後に見た彼の帝国とは皆が死に絶えた、沈みかけの小さな筏の上だけでした。彼の周りに集まってきたのは言うことを聞かない小さな猿の大群のみというのがなんとも哀愁が漂う。

 絶望的な行軍は内輪揉めとインディオからのゲリラ攻撃が頻発し、大半の兵隊が壊滅し、残った者も伝染病にかかって死に絶えていく。隊長の愛人ヘレナ・ロホは彼が失脚したあとは自らの運命を悟り、ジャングルでは場違いとも思える煌びやかな正装を纏い、たった独りで威厳のみを伴い、食人族が屯する深い森へ消えていく。

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 クラウス・キンスキーに庇護されていたナスターシャ・キンスキーもまた無言で気高く絶望的な運命を受け入れていく。欲望に我を忘れて大局を見失い、裏切りや逃亡の果てに惨めに自滅していく男たちを見下すように、女たちは粛々と死を受け入れている。

 この映画で興味深いのは女性や現地侵略の描き方で、スペイン軍が現地で略奪するシーンや女性を犯していくシーンは敵味方関係なく、すべて描かれていません。実際には強姦や理由なき虐殺があったのは想像に難くないが、征服者たちがインディオという異教徒の敵を無残に殺すシーンはありません。

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 描きたいのはそういった見せ物描写ではなかったのでしょう。それでもグロテスクなシーンはいくつかあり、裏切りの算段をする兵の首をはねると、しばらく胴体から切り離された首がしゃべるというカットがあります。

 先進国側であるスペイン軍内部のドロドロした人間関係や暗殺は次から次に発生し、皆が目を離した隙に役立たずで大飯だけを食らう国王の血筋の者が始末されていたり、自分の上にいた隊長をキンスキーは下克上で殺害していく。平時であれば狂気の沙汰であはあるが、異常な環境化に置かれると剥き出しの欲望が顔を出すということなのでしょうか。

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 そもそもピサロ隊がアンデス高原の険路や隘路を昇り降りしながら目的地エルドラドを目指すオープニングの映像がとても薄気味悪く、一言も口を聞かずにただ黙々と歩き続ける一行が地獄のお遍路さんのように見える。構図もアンバランスで、画面真ん中の頂点から人々が下に向かって、意思すらないように坂を歩いていく様子と坂の下から昇ってくる様子がひとつの画面上に配置される。

 普通、急勾配のアップ・ダウンの激しい山肌を行軍するモブ・シーンを描くときは一列縦隊の長い先頭から最後尾までを横から引き画で撮って、その軍隊の規模の大きさを見せるのでしょうが、ヘルツォークは縦構図で見せていく。非凡な構図を淡々と見せるこのオープニングはこれから始まる映画が尋常な感覚では見ていられないことを暗示するように見えます。

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 ようやく下っていった先には激しく、来る者を拒むアマゾン川が濁流となっている。この水の描写がとても厳しく、強く印象に残っています。筏で激流を下っていくシーンは実写ならではの緊迫感が漂い、乗り手が本気で恐れているのが分かります。

 ここまでする必要があったのだろうか。クラウス・キンスキーの狂気だけではなく、撮影していたヴェルナー・ヘルツォーク監督の狂気とがアマゾンの厳しさと共鳴した結果として生まれたのがこの『アギーレ・神の怒り』なのではないか。実際、撮影の厳しさからか気に入らなかったかは定かではありませんが、引き上げようとしたキンスキーを銃で脅して引き留めるというエピソードもあったそうです。

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 十年後に彼らは再び、アマゾン川に集まり、もう一本の狂気の映画である『フィツカラルド』を完成させる。ちなみにこの映画のラスト付近でも西洋船がとてつもなく高い樹上にまるで縛り首にあったように、もしくはこの船こそが天国に導いてくれるインカの船のように放置されている。

 このカットのみを見た人ならば「なんだこりゃ?」となり、思わず笑ってしまうのでしょうが、最初から見続けた人には狂気の果てにあるこのカットを笑うという感情は起こらないかもしれない。

総合評価 88点


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コメント(32件)

内 容 ニックネーム/日時
 失礼します

 フムフム。よくご覧になられてますね。
 (そんなカットあったけなあ?)
 とか思いながら、拝読させていただきました。
 とにかくすんざましい映画ですね。

 僕個人の感想としては、西洋文明の限界を、既に、スペインの時代から分かっている人は分かっていたのだなと、言う感想を持ちました。あんな正気の沙汰と思えないことに、必死になり。そして挫折し、なにも手に出来ないまま、引き下がるしかない彼らを見ていると、西洋文明の傲慢さ、そして限界を覚ったんじゃなかろうかと思いました。

 「フィツカラルド」もそうですが、ヘルツォークって、自分たち西洋人の限界を、滑稽さを皮肉を込めて描いたのではないかと思いました。

 又よろしくお願いいたします。
satoris
2012/02/29 10:17
 こんばんは。
部屋の押入れに置いてあったビデオを引っ張り出してきて、久しぶりに見ました。

ザラついた映像が心地よく、カラーなんですが、水墨画みたいな印象を受けた映画でした。

世界中のファンがキンスキーのあの目の力に圧倒されたことでしょうね。

ではまた!
用心棒
2012/02/29 20:03
 失礼します。いろいろなところでうるさくて済みません。よろしくお願いいたします。

 確かにキンスキーって、目力ありますね(笑)。あれで睨みつけられた日にゃ、動けなくなりそうですね。

 ラストシーンの、筏の上で、アギーレが狂ったようにひとりごとをいうシーン。あれカメラが、ぐるぐる回りながら、キンスキーを映しているじゃないですか。あのシーン、なんだかすごく印象に残りました。まさに、
 「狂気」
 を見た気がしました。
 原作ってあるんですかねえ?なんか宣教師の日記をもとに云々、と映画でも言われてたと思いますが、その宣教師の日記って実在するんですかねえ?あるとして、翻訳なんかされてたりするんでしょうか?なんとなく気になりました。

 今週末は「第四の革命」と言う映画を観に行く予定です。何ですか、原発問題に絡んだ、新しいエネルギーに関する映画みたいです。原発問題は、
 「怖いけれども、自分ひとりの力じゃ何もできない」
 と言う感じでいますが、映画がどんな風に展開されるのか?楽しみです。また感想なり書かせていただけると幸いです。

 こちらからもよろしくお願いいたします。
satoris
2012/03/01 02:43
おひさしぶりにコメントします。
ついに用心棒さんのヘルツォーク評が読めました!
懐かしい…楽しい…
最初から狂ってるのに、さらにその狂気の深みを増していくキンスキーおやじのメヂカラには「最初は狛犬程度だったのにラストは阿吽の像を超えるレベル」だと思った覚えがあります。(中学生のころ)
そしてその対比としての、美しいまま死にゆくナスターシャキンスキーの「ふんわり感」(なんか、ナスターシャだけ段々軽くなってく感じがしました)。
用心棒さんの解説の、映画初見のころの感覚を蘇らせてくれる緻密さが好きです。

ではまた!
まりえ
2012/03/03 00:39
こんばんは。

ラスト・シーンの360度パンのときって、たしか無音状態で三周くらいグルグル回っているのが薄気味悪かったですよ。

>日記
たしか、ついて行った宣教師の日記がベースのように言われていましたね。

ではまた!
用心棒
2012/03/03 01:03
 まりえさん、こんばんは。おひさしぶりです!

 ドイツ映画はフランスやイタリアの映画が持つ華やかさやハッタリに比べると地味な印象を与えていますが、ヘルツォーク映画は中身はズッシリと重く、骨身に沁みるというか、精神の芯に迫ってきます。

 satorisさんとお話しするうちにヘルツォークが見たくなり、部屋の押入れにあった『アギーレ』を引っ張り出してきましたよ(笑)

 今家にあるのはこの作品、だいぶ前に記事にした『フィツカラルド』、そして『小人の饗宴』『神に選ばれし無敵の男』『コブラ・ヴェルデ』ですので、順次記事にしていこうと思っています。

 >メヂカラ
すごいですよね。あの威圧感とそばに寄るとトラブルに巻き込まれそうな雰囲気って、ヘラヘラしたハリウッドのお金持ち俳優にはない魅力ですね。なんか“漢”を感じます。

彼の出ているヘルツォーク映画は何度見ても飽きないので奥深さを楽しめます。

ではまた!
用心棒
2012/03/03 01:17
 失礼します。用心棒さん何度もくどくてごめんなさい。まりえさん初めまして。

 そうですね、ヘルツォークって、狂ってますよね。でも、その狂気が、何というか、ドイツ的なんだろうなと思うのだけど、諧謔性がない。ユーモアと言った、エスプリのようなものの入る余地のない、ひたすらに、直球勝負と言う感じが、何とも言えない緊張感があって、
 「ニュー・ジャーマン・シネマとはことことか」
 と、ヘルツォークの、本人及び作品の強烈な個性を感じる気がします。そこがまた堪らないんですよね。

 ラストのカメラがくるくる回るシーン、何とも印象的ですよね。僕はあそこは特に、記憶に残っています。

 でも、用心棒さんおっしゃるように、オープニングも印象的でした。なんか変わったカメラアングルで、しかも辺境の地から始まるなんて、とてつもない物語が始まるなあと言う感じがとてもよく出ていた気がします。

 今日は「第四の革命」観まーす。また拙い感想なり書かせていただけると幸いです。

 言いたいことばかり書いて、お付き合いさせて済みません。でも、僕は楽しく過ごさせていただいています。感謝しています。

 これからもよろしくお願いいたします。
satoris
2012/03/03 02:58
 こんにちは。

ドイツは映画だけではなく、サッカーも体力勝負で地味だといわれますが、よく見ているとパスの正確性や戦術眼などはヨーロッパ随一ですので、誤った認識が一人歩きしています。

ブラジルは反対に素晴らしいように言われていますが、無批判に受け入れるのはどうかと思っています。

あくまでも自分がどう感じるか、自分の趣味に合うかが一番なので、これからも好きな映画を見ていきたいと思っています。

ではまた!
用心棒
2012/03/03 10:02
お二方のやりとりに乗じてあとひとことだけお邪魔します。

わたしもあのオープニングとラストのカメラぐるぐるシーン特別印象に残ってます。
オープニングにはお伽噺のような空気感を、ラストには吸い込まれるような恐怖を感じた覚えがあるけど、今観たらどうなんだろう?
コメントしてたら観たくなってきました。(ありがとうございます!)

さっき「ついに」なんて書いたけど、フィッツカラルド評もぞくぞくして読ませてもらったんでした。

どちらもクラウス・キンスキーとヘルツォークの激しい共鳴というか、反響というか、すさまじいものを見せてくれる映画体験だと思いますが、私は「アギーレ」のほうがどちらかといえば、好きかもしれません。

用心棒さんの映画評、これからも楽しみにしています。
お邪魔しました。
まりえ
2012/03/03 12:24
 まりえさん、こんにちは。

>「アギーレ」

ぼくもアギーレのほうが映画としては好きですよ。この映画のエッセンスが『フィツカラルド』で結晶化した感じかなあと思います。

さっき『小人の饗宴』もアップしましたので、よろしければお立ち寄りください。

ではまた!
用心棒
2012/03/03 16:42
 失礼します。いろいろくどくて済みません。
 まりえさんよろしくお願いいたします。

 「アギーレ」とは直接関係はないのですが、さっき、ようやく「ノスフェラトゥ」を観まして、これがまたとんでもなく、すんげえ面白かったので。その感想なんかを中心に書かせていただけないかと思っています。我儘済みません。

 とにかく、「おっかない、怖い、逃げ出したい」の三拍子そろった映画と言う感じでした。
 僕は、ホラー映画はあまり見ないので、そのジャンルは全く無知なのですが、唯一比較できそうな、自分の観たホラー映画と言えば「シャイニング」かなと、で、「シャイニング」と比較させていただくと、「ノスフェラトゥ」の方が、個人的には軍配が上かなと、なぜって、「シャイニング」は、ラストに、逃げおおせる展開になっていて、とにかく
 「主人公家族が助かる」
 のに、「ノスフェラトゥ」の方は
 「愛する妻が、命を架けて、吸血鬼を倒す」

 この設定、展開に
 「がーん」
 ときました。凄いホラー映画だなあと思いました。

 ただ、何度も言いますが、お恥ずかしながら、このジャンルの映画をほとんど知らない、門外漢ですので、拙い感想であろうことは分かっているつもりです。

 「シャイニング」が、テレパシー、超常現象を扱っていたのに対し、「ノスフェラトゥ」はキリスト教、宗教の力が出てきて、いかにもおどろおどろしい感じ、登場人物たちの必死さが伝わる気がしました。

 拙い感想でごめんなさい。また、睡魔にさえ襲われなければ、次は「アンナ・マグダレーナ・バッハの日記」
で、その次に「アギーレ」を今度はDVDで、再見したいと思っています(いつになるやら)。

 またよろしくお願いいたします。
satoris
2012/03/03 18:08
 こんばんは。

ムルナウ監督の『ノスフェラトゥ』オリジナル版は吸血鬼映画すべての根源で、のちのホラー映画のほとんどがなにかしら影響を受けています。

この映画のリメイクというのは相当の才能がないと笑いものになってしまうところですが、さすがのヘルツォークはきちんとした作品に仕上げました。

ドイツ映画の歴史をしっかりと受け継いでいる彼だからこそ出来た作品だったのかもしれません。

ではまた!
用心棒
2012/03/04 23:38
 失礼します

 そうなんですか。ムルナウのってそんなに凄いんですか。気になってきましたね。

 そうですよね、ヘルツォークの才能が凄いです。僕もそう思います。

 付録のメイキングフィルムの中に

 「黒沢映画級の映画が作れたら、映画作りをいつやめてもいい」

 みたいな発言があったのですが、それを見て

 「やっぱりこの人映画が好きなんだな。心底」

 と思いました。

 昨日は、「あんな・マグダレーナ・バッハの日記」を観ました。厳しい、厳格なドイツ映画でした。で、次はいよいよ「アギーレ」を再見する順番になりました。

 又拙い感想など書かせていただけると嬉しいです。

 よろしくお願いいたします。
satoris
2012/03/05 07:05
 こんばんは。

ムルナウのオリジナル版はサイレント映画なので、慣れていない人にはとっつきにくいでしょうし、あまりにもあちこちに取り入れられたので、陳腐で使い古された表現に見えてしまうでしょうね。

ではまた!
用心棒
2012/03/06 00:38
 失礼します

 フムフム。ムルナウ版は若干注意が必要ですか。なるほど、心しておきます。

 ところで、僕は昨日偶然知ったのだけど、ちょうど今、ヘルツォークの新作 
 
 「世界最古の洞窟壁画 忘れられた夢の記憶」

 が、ロードショーされてますね3Dですね。

 僕は一応考えて、明日あたりの夜の回に行けないか検討中です。ラスコーかなんかの、洞窟壁画のドキュメンタリーだそうです。

 本当に3Dで観たとしたら。僕にとって3D映画のお初になります。

 今日映画館に問い合わせしてみます。もし観ることが出来たら、そのときは又、拙い感想なり書かせてください。

 オダギリジョーが、日本語吹き替えで、ナレーションしてるらしいですよ。
satoris
2012/03/06 08:10
 こんにちは。

ヘルツォークの新作が来てるんですね。時間があれば行ってみようと思います。

ではまた。
用心棒
2012/03/06 17:16
 観てきました「世界最古の壁画3D 忘れられた夢の記憶」
 真正面から映画に取り組みましたと言う。そして、それが期待を裏切らない進行で進み、全く満足の上映時間でした。ヘルツォークって、変わってないんだな。いい意味で、偏執狂的になったな、昔の破天荒さから、それが今は、観客のかゆいところに手が届く、上手い、徹底ぶりに変わったな!と思いました。観ていて決して損した気分になるどころか、むしろ大いに啓発された、大変面白い、興味を引く内容でした。
 内心
 (こういう映画を、平日。こんな所謂、ハリウッド物しかやらないような、デートできましたと言う感じのカップルばかりがいるような映画館で、誰が見るんだろう?やっぱりカップルもこういう映画を見るんだろうか?)
 と、疑問に思いながら、チケット購入に並んだものの。やはりと言うべきか、チケットを購入した時点では、客は僕一人っきりであることが判明し、逆に、どんな場所の席でもいいということで、贅沢気分を味わえたのですが、実際上映時間になると、何故か?小さな、3つか4つくらいの小さな男の子と思われる、子供連れのお母さんが会場に入ってきて、合計二組で鑑賞したのですが。このお母さん、何を思ってこんな映画を、子供に見せようと思われたのか?子供向けなら「ドラえもん」とかにすればいいのに…。と、疑問に思っていたら、案の定、子供が退屈し始めて騒ぎはじめ、お母さん上映中2度ほど扉の外に出て、子供をあやしていた様子。そりゃそうだろうな?子供向けじゃないよ。どう考えたって。と思いました。
 個人的に、生まれて初めての3D映画、迫力ありました。ありゃいいですね。キャラメルポップコーンも、僕の入り浸っている映画館にゃ影も形もなく、たっぷり食べながら鑑賞し、
 贅沢な映画鑑賞
を、殆ど初体験しました(笑)
 失礼しました。またよろしくお願いいたします。
satoris
2012/03/08 03:02
 こんばんは。

おそらくお母さんがどうしても見たかったんでしょうね。ずっと子どもと一緒ではストレスも溜まるでしょう。父親があまり奥さんのメンタルとかを考えないのでしょうね。

ではまた!
用心棒
2012/03/08 23:56
 失礼します。

 とにかくちょっと変わった母子だったんじゃないかなと、ああこう人のこと詮索する気はないし、そう言う立場にもないので、それだけのことなんですが、

 「ちょっと変だな」

 と思った出来事でした。

 で、「世界最古の洞窟壁画」が、とても面白かったので、

 (こりゃ、ヘルツォークにちょっと入ってみるか?)

 ってなもんで、ネットで、

 「カスパー・ハウザーの謎」

 DVDを購入手続きとりました(一体全体どれだけ未鑑賞のDVDがあるというのだ!)。

 「小人の饗宴」

 も、とてもとても気になるけど、まあとりあえずは、カンヌかヴェネチアかで賞を取ったという「カスパー」をまず押さえようかなと思いました。

 また、拙い感想なり書かせてください。因みに、明日か明後日頃に「アギーレ」DVDで観る予定です。こちらの拙い感想もよろしくお願いいたします。

 よろしくお願いいたします。
satoris
2012/03/09 07:21
 こんばんは。

そんなに製作数は多くはないですが、重たい作品ばかりなので、なかなか全部見るのは疲れますね。
用心棒
2012/03/09 23:10
 失礼します。

 私事ながら、いつもDVDを観ている(と言うか、DVDが観られるのはそれしかない)パソコンが故障し、一昨日の土曜日に、修理に出してしまい。現在手持ちぶさたで、DVDが観られません。悲しい「アギーレ」も観られませんでした。
 でも、その故もあって、昨日は、きちんとしたステレオで(装置は結構怪しんだけど)、かつて聴いたけど、もう一度聴きたくなった曲、をプレイヤーにかけて、楽しんでいたのですが、「フィツカラルド」の中に出てくるヴェルディのリゴレットからの「クァルテット」をなんども聴き返しました。いい曲だと思いました。

 一昨日の土曜日は、映画館に行って「果てなき路」というモンテ・ヘルマンの映画を観てきました。この監督の映画は初めてだったけど、とても面白かったです。映画を愛するってこういうことだよな、分かる分かる。と言う気がしました。
satoris
2012/03/12 07:37
>モンテ・ヘルマン
見ていませんので、なんとも言えませんが、楽しまれたのですね。
用心棒
2012/03/14 13:49
 失礼します。

 はい、「果てなき路」良かったです。

 ネットでごそごそやって、「カスパー・ハウザーの謎」を購入手続きが出来たと喜んでいたら、メールで、

「在庫切れのためキャンセル」

 と言われ、それから必死で、他のネット上にないか、必死で探したけど、ベラボーに高いのしか見つけられず、泣きました。断念です。

 でも、「フィツカラルド」ショックとでも言うのか?オペラに目覚め、「リゴレット」と「ナルニーノ」(出よかったかな?)のDVDを中古屋でとって置いてもらうことにしました。嬉しい
satoris
2012/03/15 07:34
 連続で失礼します。くどくてごめんなさい

 今さっき、漸くパソコンが修理から戻り、待ちに待った
 「アギーレ/神の怒り」
 再視聴しました。

 よかったです、圧巻です。こんな破天荒な考えを持つ主人公、アギーレに、恐ろしさを感じました。

 こんな人って本当に居るんでしょうか?的な人物を描くのがうまいヘルツォークなので、野暮は言わず、ただ黙って、すんざまじい映像に酔いしれました。

 またよろしくお願いいたします。
satoris
2012/03/20 19:03
 こんばんは。

アギーレやフィツカラルドは大スクリーンで見たいですね。

ではまた!
用心棒
2012/03/20 23:54
 失礼します

 確かに、アギーレや、フィツカラルドは大スクリーンで観たら迫力満点!大感動でしょうね。

 フィツカラルド・ショックで、オペラDVDが、かなり溜まってしまいました。これらを何とか消費せねば。と思っていますが、まだまだ欲しいオペラ作品もあり、道はまだ険しい感じです。
satoris
2012/03/21 07:29
長らくのご無沙汰でございます。
コメント数26には驚き。ヘルツォーク談義、キンスキー談義はては映画談義と楽しいコミュニケーション。こういうのって嬉しいですよね。
私も、遅ればせながらTB持ってまいりました。
キンスキーのいないヘルツォーク作品って、すっかり毒気なくなって詰まらない。その後のティム・ロス主演の「神に選ばれし無敵の男」なんて凡庸な作品。スコセッシもデ・ニーロとタッグ組んでいた時代は、ギラギラするいい作品作ってましたよね。役者の醸し出すオーラというか毒気あっての映画。そんなことを痛感するのが本作でしょうね。これはキンスキーとヘルツォークの作る側と演じる側のそれぞれの狂気とも言える執念みたいなものが掛け算された作品じゃないかしらね。
「我が最愛の敵、キンスキー」もあわせてTBしますね。しかし本作以上にロマンと狂気の溢れる「フィッツカラルド」。このラストシーンが又いいんですよねェ。
ある意味二人ともとてつもなくロマンチストなんでしょうね。
ではでは。
シュエット
2012/03/22 13:07
 こんにちは!
こちらこそご無沙汰しております。
>キンスキーのいない
そうですよね!まるでストーンズからキースがいなくなったような、黒澤映画から三船が抜けたような、クレージー・キャッツからハナ肇がいなくなったような、クリープのないコーヒーみたいな味気ない作品になってしまいますね(う〜ん、昭和テイスト。)

 癖のある薬味(それ以上の10倍カレーみたいな破壊力ですが…)を制御しがたくなったのか、名コンビもいつかは別れの日が来ますね。

>「フィツカラルド」
人生って、結果だけが見られがちですが、本人の意志というのが強烈に前面に出てくる生き方も魅力的ですね。ただ親戚には居て欲しくないかなといのも本音でしょうかね(笑)

ではまた!(ストーンズの『サム・ガールズ・ライヴ・イン・テキサス』を観ながら!)
用心棒
2012/03/22 13:35
 こんにちは。

>ショック
 古い蓄音機から流れるオペラの名曲にインディオの攻撃が止むシーンがありますが、強烈なイメージでした。

 最近CSで『超時空要塞マクロス』をやっていたのですが、あれでもエイリアンとの戦争が終結するきっかけはアイドル歌手の歌で解り合うという驚きの展開でした。

 何か似ているなあと思っていたら、これでした!

ではまた!
用心棒
2012/03/22 13:41
 失礼します

 シュエットさん初めまして。よろしくお願いいたします。

 すみませんが無粋な質問を一つさせてください。

 TB

 ってなんなんでしょうか?いろいろない知恵絞って考えてみたけど分かりませんでした。宜しければご教示いただけたら幸です。

 キンスキーと、ヘルツォーク。確かに、観れば観るほど凄いコンビですね。最新作「最後の壁画」は、ドキュメンタリーでしたが、それを差し引いても、キンスキーの存在感。強烈さは、残念ながらありませんでした。

 
 確かに、古い蓄音機から、オペラを流すシーン。僕も印象に残っています。あの映画に出てくる歌が、ヴェルディのリゴレットの「クァルテット」で、映画では、古いSP盤か何かの、古い音源を使っているようなのですが、サントラでは、歌手も音源も全く違うもので、音質こそ、サントラの方が、新しい録音らしく、いいものの、
 (映画のシーンを再体験したい!)

 という、こちらの望みは裏切られ、がっくりしました。どこかに、映画で使ったそのもののサントラってないんでしょうかねえ?

 又よろしくお願いいたします。
satoris
2012/03/22 15:21
用心棒さん、こんばんは。
確か、以前に「フィツカラルド」の記事にもTBさせていただいてましたが、こちらにも同記事をTBします。
ところでアギーレの娘役なのですが、ナスターシャ・キンスキーでなくセシリア・リヴェーラという女優と聞いていましたが・・・。しかし、ナスターシャに瓜二つですね。このころの芸名なのでしょうかね?
作品はいわずもがな、ですが、中世ヨーロッパの帝国主義勃興期は多かれ少なかれこの映画のような狂気の様相だったんでしょうね。
わたしも「地獄の黙示録」にも共通するような壮大ではあってもリアルで無謀な人類の狂い方を描いた作品だと思ったのですが、カーツにしてもアギーレにしても強烈なロマンティズムも併せ持った人物であるような気がします。
ロマンティズム=狂気=挫折
わたしは、ラスト・シークエンスで、娘を妻にめとることを夢想していたアギーレがたいへんせつなく、彼にはかない美しい魂悲しみが強く伝わってきました。
では、また。
PS
メルヴィル&ベルモンドの「モラン神父」をDVDで観ました。
トム(Tom5k)
2012/08/13 23:02
 こんばんは!
>瓜二つ
ノンクレジットですが、ナスターシャが出ているということでしたので、彼女がそうだと思っていましたが、別人なのですかね。だとすると似すぎていますね。

>ロマンティズム
キンスキーが演じると、何をやっても狂人に見えます。カーツを演じたのは台詞が入らず、動きも出来ないマーロン・ブランドでした。

もしキンスキーがカーツを演じていたら、幻のラスト・シークエンスとなる敵味方入り乱れての挟み撃ちの混戦を描けていたかもしれませんね。

この映画の最後は猿に囲まれてのキンスキー王国誕生で終わりますので、強烈なイメージでした。

>モラン
メルヴィルはもっと見られるべきですね。

ではまた!
用心棒
2012/08/15 01:20

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本 文
『アギーレ・神の怒り』(1972)ヘルツォーク初期の代表作。主演はもちろん相棒キンスキー。 良い映画を褒める会。/BIGLOBEウェブリブログ
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