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zoom RSS 『スター・ウォーズ エピソード2 クローンの攻撃』(2002)ヨーダの勇姿を見よ!

<<   作成日時 : 2010/08/08 01:52   >>

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 世紀末の1999年に、世界中で大騒ぎしたなかで公開された『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』から三年後の2002年になると、さすがに当時のような熱狂はすでになく、スター・ウォーズにしては珍しく、淡々とした気分で見に行ったのがこの作品でした。

 なんだかよく分かっていないような高校生カップルなどのミーハー的な熱狂は醒めていて、映画ファンばかりだったので、公開中はゆっくりと数回ほどマイペースで劇場に通いました。出来自体は決して悪くはなく、前作と三作目をつなぐ役目を上手く果たしています。

 そもそも我々スターウォーズ・ファンはあまりにもオリジナル版から『ジェダイの復讐』までの三本への愛というか、忠誠心が異常に強いので、せっかくの新三部作を楽しめてはいない人もまだまだ多いのではないだろうか。見所の多い作品なので、いつまでもそういう態度で接するのはもったいない。

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 まずはなんといってもマスター・ヨーダが初めて僕らに見せてくれたライト・セーバーでの闘いぶりの凄まじい速さと瞬発力でしょう。杖を突きながら、トコトコ歩いたり、じっと座って、心やフォースの乱れを探っている様子しか思い浮かばなかったファン・ボーイズにとってはもっとも手に汗を握る場面となりました。急に動き出したときには劇場内で爆笑が起こりましたが、それは一瞬で、あとは師匠の戦いを手に汗を握って見ていました。

 ぼくらヨーダ師匠のバーチャル弟子はみな師匠の無事とドゥークー(クリストファー・リー)を倒す期待に胸を膨らませましたが、残念ながら彼を倒すまでは行きませんでした。十字架でも見せて、ニンニクでも食べながら対峙すれば、もしかしたら倒せたかもしれないと思うと、残念ではありました。

 身をもって、ジェダイの優位性と精神の気高さを見せてくれただけでも満足ではあります。その姿はブッチャーやハリー・レイス相手に奮闘し、後継者ジャンボ鶴田に戦いぶりを教えようとする昭和50年代の御大・ジャイアント馬場のようでもありました。

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 ジャンゴ・フェットとボバ・フェットの関係性を理解できたのはファンには収穫でした。ジャンゴとオビ=ワンの雨の中での戦闘も興味深い。印象に残っているシーンがかなり多い作品でもあります。スター・ウォーズ・ファンにとってはダース・ベーダーに次ぐと言っても良いほどの敵側の人気キャラであるボバ・フェットの出自を知ることの出来るジャンゴ・フェットのエピソードは昔からのファンには興味深い。

 このエピソード1から3の見所は古くからのファンにとっては知識の補充になるが、新しいファンにはどういう効果があるのかは分からない。エピソード1から見始めたファンは多いのだろうか。ぼくはオリジナル版の『スター・ウォーズ』から見るのが当たり前と思っていますが、そう興味のない人が見るのならば、エピソード1から徐々に知識を増やしていく方が見やすいのだろうか。

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 闘技場でジェダイの幹部であるメイス・ウィンドウ(サミュエル・L・ジャクソン)との壮絶な一騎打ちを展開した結果、彼に首を切り落とされてしまうという最期を遂げるジャンゴと彼の首を無念の表情で抱きかかえるボバの様子は強く印象に残る。

 『スターウォーズ ジェダイの復讐』においてのボバのあまりにも情けないやられ方にずっと忸怩たる思いを持っていたボバ・マニアにとってはジャンゴの死に様は不幸ではあるが、悪役としての本懐ではないだろうか。

 また映画最大のクライマックス・シーンはコロセウムのような格闘技場でのジェダイたちとドロイド軍団との死闘となります。時代劇のような大殺陣シーンを作るのは大変だったとは思いますが、黒澤映画を見続けたジョージ・ルーカス監督にとっては楽しいシーン作りだったのはないか。

 CGによる圧倒的な物量で迫るドロイド軍団の猛攻に対して、徐々に数を減らしていき、死に絶えようとするジェダイたちが円陣を組みながら最後の抵抗を試みるシーンとヨーダに率いられたクローン兵軍団がドロイド軍団を繊滅していくシーンはスター・ウォーズ・ファンとしては感慨深い。

 ずっと敵だったストーム・トゥルーパーがもともとは共和国側の兵器クローン・トルーパーであったのは新鮮でした。
クローン戦争という響きは昔からスター・ウォーズを見てきた者にはどこか懐かしさを思い起こします。まだ何者にもなっていないルークがC3POの会話の中の言葉に反応していたとき、ぼくら観客はそれがいったいどういう意味を持つ出来事だったのか解らないまま、その台詞を聞き流して行かねばなりませんでした。

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 それがようやくにして、このエピソードが公開されたことにより、小説世界だけではなく、映画でも繋がりを持つようになりました。主人公アナキン(ヘイデン・クリステンセン)は成長し、しきりに50年代のボーイ・ミーツ・ガール的な単純さでパドメ(ナタリー・ポートマン)に迫って行きますが、あまりにも肉欲的で、とても修業を積んでいるジェダイとは思えません。

 普通のティーン・エイジャーよりも女好きな彼がどうやってジェダイの厳しい修業に耐えられたのであろうか。またラブ・シーンの描写があまりにも稚拙で、貴族であるパドメを落とすにはあまりにも幼く、直情径行に過ぎ、見ているほうが白けてしまう。もうちょっと見せ方にこだわって欲しいシーン作りでした。

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 エピソード4〜6という後半に登場するハンとレイアのラブ・シーンのほうがきちんと出来ているので、余計に数少ないラブ・シーン、しかも運命の子を産むパドメにもう少し配慮すべきだろう。貴族的な世界というかまだ激動を迎えていない大らかな中世の様子を表現したかったからなのか、前半のエピソード1から3にかけては場面転換にしろ、カメラの動きにしろ緩やかであるという印象がある。

 せっかちなファンはそういった時間や人心の穏やかさを見て、遅いと感じるのでしょうが、これくらいの遅さの方が猛烈な勢いで侵略を進めつつある帝国軍との差異が出てくるのではないか。またこの頃まではどちらの陣営もカラフルな衣装やデザイン的に丸みを帯びたようなアールデコやアールヌーボー、中世ヨーロッパ的なゴシックなどどこか懐かしく、なぜか落ち着くような調度品やメカニックが多い。

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 女性キャラクターの人数と活躍が多いのも特徴でしょう。ザム・ウェゼルやカミーノ人の登場は新鮮でした。特に敵側キャラクターとしてパドメを付け狙うザム・ウェゼルはスター・ウォーズ映画全体を通しても珍しい女性キャラクターです。エピソード4以降、帝国軍側、つまり敵側キャラクターで女性はまったく出て来ず、すべて男性キャラクターであることを合わせてみても、その特異性が理解出来る。

 エピソード2で登場するすべてのキャラクターの中でもっとも印象に残っています。このエピソードだけであっけなく死んでしまうには惜しいキャラクターで、前回のダース・モールに続き、惜しい人を早くに亡くしたという印象です。ジャージャーがエピソード3まで出てくるのに、なぜ魅力的なキャラクターがほんのちょっとで死んでしまうのかが疑問に残ります。

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 3部作を結びつける2作目という性質上、盛り上げ方や期待感を膨らませる必要のある難しい位置付けとなってしまう今作は作り手にとっても厄介な作品でしたが、無事にレベルの高い作品を送り出してくれたのではないでしょうか。もちろんラブ・シーンは成功したとは思えませんが、トータルで見た場合、満足のいく内容でした。

総合評価 80点


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。

このエピソード1〜3は、やはりストーリーがなんて言うのでしょう、ケツカッチンとでもいうのか、続きができちゃったますからね、3作目で、そこまでもっていかなければならない無理さ、強引さが稚拙というか、単純というか、やはり無理なんでしょうね・・・。

ただ、この2の最大の見所は、仰るとおり、ヨーダの勇姿ですね。「帝国」で目にした彼は、かつては偉大なるジェダイ・マスターだったが、その片鱗はもう・・・・。
それが、あのライト・セーバーでの戦いぶり、それでけでも興奮しました。

では、また。
イエローストーン
2010/08/08 17:32
 こんばんは!
 ファンであればあるほど、長い間見れば見るほど、一家言あるのがスター・ウォーズの奥深さです。

 さまざまな不満を沈黙させたのが師匠の勇姿であることはまちがいないでしょう。

 またグリーヴァス、ジャンゴ、ザムといった敵側キャラの充実もあり、ぼくは結構満足していたのを覚えています。いやあ、スターウォーズって、ほんとうにいいですね!残すはいよいよエピソード3となるシスの復讐ですので、がんばります!っていうか、裏三部作の『イウォーク・アドヴェンチャー』とかもありますけど…。

 ではまた!

 ではまた!
用心棒
2010/08/08 21:25

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