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zoom RSS 『燃えよデブゴン』(1978)ここまで動けるとは!最初に見たときは衝撃的でした!?

<<   作成日時 : 2010/07/21 21:03   >>

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 ここ数年、というか10年以上、ほとんど見かけることもなくなっていたかつてのスターであるサモ・ハン・キン・ポーを特保飲料のウーロン茶のCMで見たときはかなり懐かしく思い、また白髪に白いものが混じっている様子を寂しくも思いました。

 日本では活躍している感じはありませんでしたが、香港ではどうだったのでしょうか。ヒットした作品であれば、日本でも公開されるでしょうから、あちらでも表舞台からは姿を消していたのでしょうか。ジャッキー・チェンがハリウッドに進出していたのとは好対照でどうしても比べてしまうのは気の毒かもしれません。

 『燃えよデブゴン』というタイトルのインパクトが強すぎたためか、以降の彼の作品はすべて“燃えよデブゴン”シリーズにされてしまい、関係ないものもすべてこのシリーズのように扱われてしまっているのは不幸としか言いようがない。言ってみれば、ジャッキー主演の作品すべてに“〜モンキー”と付くようなものです。

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 これでは知らない人から見れば、サモ・ハンはデブゴンしか出来ない俳優なんだといった偏見が付いてしまう。同じようにマイケル・ホイも“Mr.Boo”しか思い出せない。おそらくわが国の配給会社の怠慢でしょう。香港映画のビッグ・ネームといって、我々世代が思い出すのはブルース・リー、ジャッキー・チェン、マイケル・ホイ、そしてサモ・ハン・キン・ポーでしょう。

 ただ残念なことにブルース・リー、ジャッキー・チェンの映画はほぼすべてがツタヤなどのレンタル屋さんで普通に借りられるのに対し、マイケル・ホイは“Mr.Boo”シリーズのみで、サモ・ハンにいたってはジャッキーとの共演の『五福星』『プロジェクトA』『スパルタンX』くらいしかない。

 そうなのです。この作品やそのほかのデブゴン・シリーズ(?)も並んでいることは皆無なのです。大昔のVHSが残っている可能性はありますが、DVDではお見かけしたことは一度もありません。販売用のDVDもすでに廃盤になっているようで、視聴自体がとても難しくなっているようです。

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 大昔の土曜洋画劇場で、この映画を見たイメージではサモ・ハンがかなり太っていた感じだったのですが、初めて見てからほぼ30年近く経ってから、購入したビデオをあらためて見直したら、意外にスマートだったことに驚きました。印象という感覚は定かではなく、それだけで物事を語るのは危険であると思い知らされます。

 彼がこんなに動けているのにも驚きました。クンフー・アクションは素早く、見せ方も良く、流れるようにクンフーを使うサモ・ハンはカッコ良かったのが意外でした。もっとドンくさく、もっとコミカルだった記憶がありましたが、これも曖昧だったということでしょう。ブルース・リーに比べれば、もちろんサモ・ハンは太っていますし、ジャッキー・チェンよりもコミカルです。

 彼が不幸だったのは良い作品に出会えなかったことでしょう。かつてはジャッキー・チェンやユン・ピョウとの共演した映画が人気を博していましたが、それらは残念ながらサモ・ハンの映画ではなく、所詮はジャッキーの映画でした。彼の代表作といえるものの中で、誰もが知っているのはこの『燃えよデブゴン』しかない。

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 肝心の内容ですが、見所はクンフー・アクション・シーンくらいで、他には特に見るべきものはない。ストーリー展開は単純明快で、ギャグのセンスも古臭く、洗練とは程遠い泥臭い笑いです。ブルース・リー映画のパロディをふんだんに取り入れていて、しかもリーへの敬意は伝わってきますので、リーのファンが見ても、嫌な気持ちにはならないでしょう。

 ヒットした作品ではあるが、与えたインパクトが強すぎると芸の幅を狭めてしまう。90年代以降は彼の名前を聞くことは皆無であった。そんな彼を久しぶりに見たのが烏龍茶のCMでした。頭に白いものが目立ち、淡々と仕事をこなしている彼からはコメディ・スターのオーラはすでになく、しばらくは誰なのかが分かりませんでした。

 そういうこともあり、今回はこの作品を取り上げてみました。なぜこの作品の視聴が不自由になってしまったのかは定かではありませんが、ニーズがなかったのかもしれません。版権や差別描写などが原因でお蔵入りする作品はセンセーショナルに取り上げられますが、実は案外それほど多くはがないのかもしれません。DVD化されない理由のうち、もっとも合理的な解釈といえるのは販売しても資金回収が出来ないというのが正解なのでしょう。

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 ソフト化されないとどうしても事情通を自称するファンはさまざまな理由を想像し、幻の作品に祭り上げようとしますが、真の理由は恐らく金にならないからというあまりのもシンプルな理由なのでしょう。下手にDVD化して、訴訟でも起こされたときのリスクと儲けを考えて、マイナスかプラスマイナス・ゼロならば、最初から手を出さない。シンプルすぎますが、正解でしょう。

総合評価 58点





 

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内 容 ニックネーム/日時
βのビデオでテレビから日本語版を録画した思い出。
最初にデブゴンが色々な敵と闘う。
その中には無名時代のユン・ピョウがいる。
物語が始まる。
途中で食堂で嫌がらせをするチンピラ達のうちの一人が、またユン・ピョウ。
「プロジェクトA」「五福星」「スパルタンX」でユン・ピョウが日本で人気が出始めた頃の思い出です。

>ルール上オッケーになると正確に突きを入れる寸止めの格闘家のほうが対戦相手としては恐い

そうなんですか?勉強になります。ありがとうございます!
蟷螂の斧
2016/07/21 21:25
こんばんは!

香港映画って、売れる前の未来のスターがちょっとした役で出ているケースがありますね。まあ、最初からスターだったわけではありませんから、ジャッキーやサモハンがいても不思議はない訳ですものね。

土曜に移ってからのゴールデン洋画劇場で放送された時には動ける巨体は新鮮で、数年後に新日にクラッシャー・バンバン・ビガロが登場してきたのを見た時になんだかデブゴンみたいで面白かったですよ。

ではまた!
用心棒
2016/07/21 22:04
冒頭で闘う相手。そのうち一人は・・・。
ブルース・リャン主演「必殺ドラゴン鉄の爪」(1972年)で悲痛な死を遂げる孟海(マイ・ホン)です。
彼はジャッキー・チェンとサモ・ハン・キン・ポー共演の「ファースト・ミッション」(1985年)にも出ています。ジャッキーの同僚役。

蟷螂の斧
2016/07/24 00:26
こんばんは!

昔の香港映画って、毎回顔見知りの俳優さんがそこかしこに出ていて、ごちゃごちゃに覚えてしまうこともありました。

知っているヤツを使った方が説明も楽ですし、スピーディに撮れたでしょうね。

ではまた!
用心棒
2016/07/24 01:04
>毎回顔見知りの俳優さんがそこかしこに出ていて

明らかに東洋人の役者さんがアフロヘアで顔を黒く塗って黒人のフリをする。「燃えよドラゴン」のジム・ケリーみたい彼も香港映画によく出て来ますね。
そしてデブゴンと対決
「ドラゴンへの道」を意識したアクションも出て来ます。

>知っているヤツを使った方が説明も楽ですし、スピーディに撮れたでしょうね。

そう思います。
黒澤映画みたいです

蟷螂の斧
2016/07/24 21:22
こんばんは!

香港映画界がどのような人脈で構成されているのかは分かりませんが、おそらく同郷であったり、昔なじみをより重視していたでしょうから、作り始めればいつもと同じメンバーになるのも当然でしょうね。

出来自体は素晴らしいとは言えませんが、思い出の作品の一つなので、良し悪しだけで判断は出来ません。駄作と言われる作品群にも愛着はありますww

 ところで知り合いはポケモン探しに大阪まで行ったそうですが、そちらでも流行っていますか?

ではまた!
用心棒
2016/07/25 00:22
ブルース・リーもどきのスターがいる。
やられ役だったはずのデブゴンが彼をあっさり倒す。
「俺が尊敬するブルース・リーは、こんな奴じゃない
ブルース・リーのそっくりさんが沢山出現した時代を罵倒するようでした。

>ポケモン探し

僕はそのへんは疎いです。すみません・・・。
蟷螂の斧
2016/07/27 20:08
こんばんは!

>そっくりさん
見た目もそうですが、大きいお兄ちゃんのいる友達の家にはヌンチャクが必ずあり、みんなで遊んでいました。

まあ、なかなか上手く出来ずに頭にバシッと当たってしまうことも多々ありましたww

女の子たちはピンクレディのUFOが踊れましたし、男の子たちはブルース・リーのまねはやっていましたww

>ポケモン
いつまで続くかは分かりませんが、しばらくは騒いでいそうですよ。

ではまた!
用心棒
2016/07/27 22:11

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