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zoom RSS 『くたばれ!ハリウッド』(2002)名作はみんなオレ様のおかげと言い切る痛快似非ドキュメンタリー。

<<   作成日時 : 2006/03/13 01:54   >>

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 2002年製作で、ブレット・モーゲン ・ナネット・バースタイン両監督による、パラマウント映画の名物プロデューサーだった、ロバート・エヴァンスの暴露話を基に製作された、えせドキュメンタリー作品です。何故、似非かと言うと、相手に全く反論させていないのと、相手からも全く相手にされていないからです。 タイトルの原題は「小僧はまだ映画界に残ってるぜ!」という意味で、日本の諺でいうと、「憎まれっ子、世にはばかる」でしょうか。

 いわゆる内幕物なんでしょうけど、笑えるほど「おれってすげえんだぞ!」という、中年がよくやりがちな自慢話と、「おれにもつれえことがあったんだよな!」という、場末の酒場でよく聞かされる同情話のオン・パレードでした。
  
 前者の話は、若い男の映画関係者に、そして後者のそれは、夜のクラブやバーで、姉ちゃんでも口説きながら、何百回も語ったに違いない。普通の親父ならば、こんな話は完全に無視されるでしょう。しかし彼は生きる伝説の、ハリウッド豪腕プロデューサーだったのです。
  
 よく近所のおじさんたちが、定年後に自分史を作っているノリなんでしょうけれども、出てくる友達や関係者だった人たちが、ジャック・ニコルソン、フランシス・コッポラ、出演はしなかったがロマン・ポランスキー、ほんでもってでてくる女関係も、ミア・ファーローをはじめ、ハリウッド女優やモデルがわんさかという、まさに、男性映画ファンが夢想するようなハリウッドのバブリー人生を、自分の主観だけで描いた見事なまでに「どてらいやつ」な作品でした。

 アカデミー賞を受賞した『ゴッド・ファーザー』も、ポランスキー監督の代表作『ローズマリーの赤ちゃん』も、『ある愛の詩』も、『チャイナタウン』も、評価の良い作品の手柄は、全て自分のおかげと言い切ってしまうとんでもないおやじであります。

 が、監督連中、とくにコッポラは『コットンクラブ』 で大失敗して、彼を殺しかけたためか、そしてポランスキーは、なにか彼に弱みでも握られているのか、それともただ単に、このおっさんが嫌いだからか、まったくの沈黙でした。実際問題として、ポランスキーにはまったくインタビューすらなかったのではないでしょうか。『ローズマリーの赤ちゃん』は彼の作品であると言わんばかりの構成でした。
 
 こんなふざけたおやじは、最近あまりお目にかかったことはありませんが、彼くらいの奴ならば、二回くらいは彼自身の口から自慢話を聞いてみたいかなあ。特に『ゴッド・ファーザー』、『ローズマリーの赤ちゃん』がらみをね。

 彼がどうやってミア・ファーローを励ましたかとか、『ゴッド・ファーザー』において、コッポラに監督を、そしてマーロン・ブランドを主演として製作を続けさせるために、なんとかして彼らを首にしようとするパラマウントの重役達を、いかにして彼が自信を持って説得し、映画史に残る作品を世に送り出したかなどを、おそらく一晩中でも語り続けてくれるでしょう。

総合評価 58点

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
 「ある愛の詩」「ゴッドファーザー」が作られた頃ロバート・エヴァンズの名を初めて知り、役者だったこと、アリー・マッグローの結婚し、その後彼女が「ゲッタウェイ」で共演したスティーヴ・マックィーンに走ったことなどはリアル・タイムで知っています。知っていることは全て実際通りなので、結構真面目に観てしまいましたが・・・
 似非ドキュメンタリーという見方も面白いです。基本は実際に即して作られていると思いますが、一人称ですから相当オーヴァーな表現などは混じっているのでしょうね。
オカピー
2006/03/18 14:12
 オカピーさん、こんばんは。出てくる作品のリストを見ていると気付くのは、個人的に大好きな作品が目白押しなのに驚きます。
 特に『ゴッド・ファーザー』などは最も素晴らしい映画だと思いますので、これに関わったというだけで、尊敬の対象になってきます。
 その後の転落人生も含めて、彼が亡くなって20年くらい経ってから、自伝的かつハリウッドの内幕的な作品を作って欲しいものです。
 ではまた。
用心棒
2006/03/19 01:34

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