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zoom RSS 『キル・ビル vol.2』(2004)二つ合わせて、一本の作品だが、このVOL.2は見所があまりない

<<   作成日時 : 2006/02/17 14:05   >>

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クエンティン・タランティーノ監督、2004年製作の『キル・ビル VOL.2』は、前作の『キル・ビル VOL.1』(2003)が公開されてから、翌年になってすぐに、立て続けに公開されました。前回の反省からなのか、アメリカン・プロレス並みの流血シーン(つまり安っぽくて話にならないという意味で。)は影を潜め、まとまりのある静寂な映像が多くなり、見ている分には落着いて見ていられました。しかし裏を返せば、キレとコクの両方がまるでない残りカスのような作品でもあります。

 映像としてはかなり穏やかになっていて、特にバドのキャンプ・カー近くの荒原の色彩が、とても美しく、いいものを見せてもらいました。直接関係はありませんが、荒原といえば、クールヴェール監督の撮った、『略奪者』の砂漠及び荒原も、とても美しく撮られています。

 ただ、編集の失敗は否めず、前作で見所を全て出しきってしまったために、見るべきシーンのほとんどない無意味な続編としてしか、生きていけない不幸な作品となりました。おそらく、何十年かたったならば、残っている可能性はまったくないのではないか。

 もしくは、タランティーノ監督自身が『VOL.1』と『VOL.2』を編集し直して、完全版もしくは最終版として山場を構成し直すかしないと、完璧に忘れ去られる作品になってしまうかもしれません。どうみてもこの二つの作品の見せ場は、栗山千明の出てくる集団での殺陣のシーンと、その後に続くルーシー・リューとの戦いなのだから。

 ダリル・ハンナとの決闘シーンも、とてもかっこよくまとまっています。というよりも、ユマ・サーマンより彼女のほうが魅力的になっているような気がするのです。ともかく既に言われていたように、これは二つの作品を通して見ないと、本来の意味を成さない作品です。

 タランティーノ監督であれば、彼の置かれた立場上、何を好き勝手にやっても良いんだから、いっそのこと、四時間半の大作として上映して欲しかった気持ちすらあります。映画会社と映画館は、お客の回転率が悪くなるので、絶対に嫌がるでしょうが、やるべきだったのではないかと思います。

 カンフー・シーンに関しては『酔拳』、『拳精』、そして一連のブルース・リー作品を、そしてユマが墓から出た後のレストランでのシーンは、『激突』や『ミッドナイト・ラン』を思い出しました。彼の作品を見る時には、常にモトネタばかりに気が散ってしまいがちになってしまいますが、それは本筋ではないので、出来るだけ作品に集中して味わっていこうと思う今日この頃です。

 ただ車の中で回想している映像がモノクロで、過去がカラーというのは『ジョニーは戦場に行った』みたいだなあとか、気になってしまいます。これがひとつの作品(つまり四時間半の)としてならば、前半の流血戦もほとんどの人が許してくれるでしょうし、作っている自分だけが、うれしいシーンの数々も、まあまあ目をつぶってあげようと思いました。

 前半に飛ばし過ぎた分、後半はかなりバテ気味でエンディングまで向かっていきます。タランティーノ監督も流石に体力が無くなってきたのか、尻すぼみの印象が残るVOL.2でした。作る必要があるのかは未だに判りかねました。『キル・ビル VOL.1』の終わり方をして、観客に対して、いかにも続編を作るように見せかけて、そのまま二度と作らなかったならば、とてもかっこよかったのですが、結局作ってしまいました。やめときゃ良かったのに、というのが正直な感想でした。

 しかし、怖いことわざ「二度あることは三度ある」だけは勘弁して欲しい。なぜならエンドクレジットでのダリルのところの「?」が妙に気になるからです。今度もし、『キル・ビル VOL.3』が製作されるようならば、二度とタランティーノ監督作品を見るつもりはありません。
総合評価 65点
キル・ビル Vol.1 & 2 ツインパック
http://ap.bblog.biglobe.ne.jp/ap/tb.do?newsid=cc86c8ed78
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<キル・ビル Vol.2> 
2004年 アメリカ 138分 原題 Kill Bill: Vol. 2 監督 クエンティン・タランティーノ 製作 ローレンス・ベンダー 脚本 クエンティン・タランティーノ 撮影 ロバート・リチャードソン 音楽 ロバート・ロドリゲス 出演 ザ・ブライド:ユマ・サーマン    ビル:デヴィッド・キャラダイン    エル・ドライバー:ダリル・ハンナ    バド:マイケル・マドセン    パイ・メイ:ゴードン・リュー    エステバン:マイケル・パークス    オルガン... ...続きを見る
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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
「キルビルVOL2」は本当につまらない作品ですね。ブログに書いてあったとおり、前作で美味しい所を全部見せてしまった感じでした。
あと、地中に埋まっていて、脱出するのは無理やり過ぎるのではないか、と思いました。
ヒロスケ
2006/02/20 12:42
 ヒロスケさん、こんばんは。本当にうんざりするほど、見所のない作品でしたね。最後のビルとの闘いなんて、まるで『北斗の拳』並みの「お前は既に死んでいる」状態だったので、思い切り、映画館の座席からずり落ちそうになりました。
 パート3は絶対にやめて欲しいですね。
ではまた。
用心棒
2006/02/21 01:55

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